2025年07月15日
この先の顛末・4
二人の男に弄ばれたイツキは、一応抵抗は見せたものの
まあ半分は諦めていて。
ある程度遊び尽くせば解放されるのだろうとタカを括っていたのだが
今回は、違った。
イツキの素性を知らない男は、事の後、イツキがまだ醒めない内に
イツキを別の場所の、別の男に引き渡してしまったのだ。
悪さの証拠を隠す為か、小遣い稼ぎの為か、理由は定かでは無いが
ともかく、次にイツキが目を覚ますと、そこはまた見覚えのない閉じられた部屋で
ようやく、イツキも、本格的にヤバいと気付く。
スマホも何も、もう何も手元には残されていない。
部屋に水と食べ物を運んで来た男にイツキは、自分は黒川の「女」だと力説する。
この界隈の、まともな悪い人種には、その話しは通用するのだが
生憎この男は、日本語が通じなかった。
黒川は泊まりの仕事から戻り、イツキの留守に気が付いたのだが
まあ、放って置かれた事に拗ねているのかと…、2、3日、そのままにしてしまう。
数日経ち、さすがに連絡もなく、こちらからの連絡にも返事もなく、
石鹸屋も無断で休んいるのだと聞き、……これは駄目なやつなのでは無いかと思う。
一ノ宮にも探させ、イツキのスマホの位置情報なども調べ
ようやく、二条虎松に辿り着いたのは
イツキが姿を消してから、一週間は過ぎた頃だった。
posted by 白黒ぼたん at 00:22
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