2011年08月01日

夜伽話・3






「2ヶ月…3ヶ月ぶりかな。ふふ…、まあ、君には色々楽しませてもらったよ。
家出してたんだって?…やるねぇ。ふふ。

で?…今日は何の話があって来たのかな?」


応接セットのソファに向かい合わせに座って、小野寺は…少し馬鹿にした風に笑いながら、イツキにそう尋ねる。
イツキは最初のうちこそ緊張していたが、やがて、落ち着きをみせ、一つ大きく息をついてから、言葉を探す。

「俺、…小野寺さんとは…ちゃんと話をしたことが無かったなって…思うんです。
マサヤとの仕事が大変な事になったって聞いて、俺のせい…でもないけど…俺のせいな所もあるだろうし…、その…
やり方は、好きじゃないけど…その…」
「まあ、黒川くんと喧嘩になったのは、君が原因だよねぇ」
「…すごい、お金が動いたって…聞きました。契約が駄目になったって…」
「まあね」

小野寺はテーブルの上の小さな箱を開け、中から、茶色い巻紙の煙草を取る。
ガスライターで火をつけ、燻らせると…それは、外国製なのだろうか、普段はあまり嗅がない、変な甘い匂いがした。

「それで?謝罪にでも来たのかな?…君が謝った所で、一文の得にもならないけど?」
「…解っています。…それでも、自分の中で、ちゃんとけじめをつけたいんです。俺がきっかけだったんなら、ちゃんと、俺で…終わりにしたい……」
「へぇ?…どんな風に?」
「……それは……小野寺さんの…、お好きなように……」

口ごもり、顔を赤らめて、うつむくイツキに、小野寺は可笑しそうに声を上げて笑い出す。
そんな事で、今回の問題のすべてが解決するはずもなかったが
しなくても、それはもう、どうでも良い事だった。

些細な遺恨が残っていたとしても、億単位の金が絡む契約の話は、すでに黒川との間でカタが付いていたし
ビジネスさえ成功すれば、後は、何の問題も無かった。

それを、納得が行かないと言うのは、イツキのただの子供じみたわがままだったが


せっかくの申し出を断る理由は、小野寺には無かった。




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2011年08月02日

夜伽話・4







『ああ、黒川くん?……、ああ、そう。イツキくんを……。今日は一晩借りるよ。
はは、私から無理強いした訳じゃない、イツキくんから来てくれたんだよ、ねえ』


一応、保険代わりの電話を黒川に入れると、小野寺とイツキはソファに向かい合ったまま…
少し、押し黙る。

小野寺に身を差し出してみたところで、これから、どうなるのか…イツキは神妙な面持ちで小野寺を伺い…
小野寺は、二本目の煙草に火を点けた。


「…さて、じゃあ…」

癖のある甘い煙を口元から吐きながら、小野寺はイツキを見遣る。
頭の天辺から爪先まで、値踏みするように2,3度往復し、ニヤリと笑う様は
以前、抱かれた時に見せた顔と同じだった。

「謝ってくれると言ったね。とりあえず、土下座でもしてもらおうかな」

軽い口調でそう言うものの、それは絶対の命令だった。
ここに来た以上、どんな事でも甘んじて受ける覚悟はしていたので、イツキは黙ってこくりと頷く。

それは、これから始まる長い、長い一夜の、始まりの合図だった。





イツキはソファから立ち上がり、一歩ずれて、その脇に立つ。
両膝を床に付いて、手を前に出した時、小野寺の次の命令が下った。

「服、脱いで。裸になりなさい」



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2011年08月03日

夜伽話・5






言われて、イツキは動きを止めて…後ろを振り返る。
イツキたちがいる場所は、ガラスのような透明な仕切りで区切られいる一角で…中の様子は外から丸見えになっていた。
すぐ向こう側には、スーツ姿の男性が数人、テーブルを囲んで何か会議のようなものをしていたし、その周りに書類を持った女性の姿もある。

たまに、誰かがこちらに視線を向け、また、何事もなかったように仕事に戻っていた。

「脱ぎなさい。早く」
「……外から、見えます…けど…」

「そうだね。まあ、この中の事は一切関わらない事になっているから大丈夫。
私も、…こういう仕事だからね。うちの社員は本当によく教育されているよ。
この間も、不渡りを出して倒産寸前の爺さんが、死んで詫びるとか言い出してね…出刃包丁持参で大騒ぎしたけど…まあ、平気。
たとえ、君が裸で踊っていても、うちの社員は顔色一つ変えないよ」

「……でも…」

そう言いかけて、イツキはもう一度後ろを振り返った。
小野寺にそう言われようと、外で、ここの様子を見られているのは変わらない話で…

いつもはベッドの上で、酷く淫らな姿を晒しているイツキでも
普通の場所、普通の人の前で裸になるのは、やはり抵抗があった。

勿論、そんな恥じらいや戸惑いも、小野寺の趣向の一つではあったが…。




「下着も。…ああ、靴下もね。はは。こうして明るい部屋の中で脱ぐのも新鮮だろう?
うん?柄にも無く照れているのかな?そんな可愛い玉じゃ無いだろうに。

そう。座って。手を付いて。頭は床に付けて。
…ああ、それじゃあ…後ろから丸見えだね。…お尻の穴まで見えそうだよ…、酷いな」

小野寺の命令どおりイツキは床に這い蹲り、小さく、その身を震わせていたのだが
同時に、小野寺が、馬鹿にしたように声を上げて笑うと、身体の奥…お腹の下の奥らへんが、何故かじんと熱くなるのを感じていた。




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2011年08月04日

夜伽話・6







数時間後、イツキと小野寺はあるホテルの上階にあるレストランに来ていた。
勿論、服は着ていたし、周りの目から見ても可笑しな所はなかったが
ここに来る前にすでにいくつか…イツキには混乱するような出来事が起こっていた。




小野寺のオフィスの一角で、裸で土下座をさせられていたイツキは
その気配だけは感じるものの…怖くて、顔を上げることが出来なかった。

すぐ後ろに、ガラス越しの向こうに、大勢の人が自分を見ていると思うと
恥ずかしくて、情けなくて、恐怖さえ覚えて、それでいて……どこか、感じていた。

「お尻、上げてごらん」
「………ゃ…」
「上げなさい」


仕方なく、イツキはもぞもぞと…腰を上げ、尻だけを突き出す格好になる。
小野寺はイツキの後ろに回り、その尻の膨らみをぺちぺちと叩き、中心の谷間に、指を這わせた。

「…そうだなぁ。…『ごめんなさい』かな。『この、お尻でご迷惑を掛けました。ごめんなさい。』
言ってごらん」
「……この、……お尻で…ご…め……あっっ」

イツキがオウム返しで返事をする途中で、小野寺は、その尻の穴に指を差し入れる。
まだ、引き攣れるそこに、無理に捻じ込み、人差し指の半ばまで挿れ、様子を伺う。

「……ご…ご迷惑を……かけました。……ごめんなさい…」
「本当に。…こんな小っちゃな穴なのにね…」
「…ごめんなさい…」

素直なイツキに、小野寺はくすくすと笑い、指を引き抜く。
そして、少しイツキから離れ…デスクに戻ると、引き出しをガタガタとやっているようだった。

しばらくすると、ブブブ…と、聞きなれた玩具のモーター音が聞え、イツキは一瞬顔を上げる。
けれど、すぐに、ガラス越しの人影を感じ、またすぐ隠れるように、顔を下に向けた。





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2011年08月05日

夜伽話・7





どんな状況であれ、刺激を素直に感じてしまうところは、イツキの良いところでもあり、悪いところでもあった。
ローションか何か、潤滑剤を塗られた玩具は簡単にイツキの小さな穴を犯し、中で震え始める。
感覚から、そう大きな玩具では無いような気がしたが…それでも、逆に、
些細な刺激でも逃すまいと、イツキの神経は集中し、そこ、ばかりを追った。

「……あ、…やだ……」
「イツキくん。声は出してもいいよ。この部屋、防音はきちんとしているからね。まあ、姿は丸見えなんだけど…」
「………やっ…」

小野寺の手がイツキの前を捉える。
手にも、潤滑剤が塗られていたのか…ぬめる魚を掴むように、ずるり、ずるりと滑らせる。
その都度イツキはふうと息をついて、腰をひくひくと震わせる。
思わず、小野寺の手を止めようと、自分の手を重ねて……、感じすぎている自分自身に触れて、ドキリとする。

「何?…自分でするの?」
「……ち…がう…」



事の最中のイツキの言葉は、何の意味も効力も持たない。


結局イツキは、小野寺の手と自分の手と、上手に重ねて、


床に、精液を零すのに


そう、時間を掛けなかった。





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2011年08月10日

夜伽話・8






『いい子に出来たご褒美に』と、小野寺は、スイッチを切った玩具を
つるんとイツキの中に押し込んだ。

そして、そのまま起き上がらせると、元通り服を着させて
一緒に部屋を出る。

外にいた社員の視線を感じたが
イツキは、とても…顔を上げることが出来ず…うつむいたまま歩き出す。
いくら、小野寺の下で働く…多少特殊な状況に慣れているとは言え…一般の人たちにあんな姿を見られては
恥ずかしさのあまり耳まで赤くしていても、仕方がない事だった。

「…おや、イツキくん、顔が赤いよ?どうしたんだね?」
「……いえ…」

そんな理由など解りきっているだろうに、小さく呟くイツキを見て、小野寺は可笑しそうに笑う。
途中、秘書らしい女性が小野寺の傍にきて、仕事の確認などを2、3する。
イツキは小野寺の後ろに立ったまま…早くここから立ち去りたいと…視線だけを左右に揺らし

ある違和感に気付いた。




「…さ、待たせたね。食事にでも行こうか」
「……小野寺さん、この部屋。…ここ…」

…先刻までいた部屋は、入った時は確かに透明なガラスのようなもので仕切られていたのだが…
今は、曇りガラスのようになっていて、中の様子が見えないようになっていた。

「……透明だったのに…」
「今ごろ気付いたのかい?電気制御で反射が変わるんだよ。面白いだろう」
「……外からは…、見えてなかったの?」
「はっはっは、相変わらず馬鹿だね、君は」

そう言って小野寺は笑い出す。



その部屋は普段は内外の様子が解るように、透明な仕切りになっているのだが
会議など、重要な用件があると、マジックミラーのようになって、外から中が見えないように出来るらしい。
イツキは、あの痴態を見られていなかった安堵感で、一瞬、気が和んだのだが

その後は、逆に、1人意識して、感じていたことに…余計に恥ずかしくなってしまった。





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2011年08月11日

夜伽話・9






「まあ、そう拗ねるんじゃないよ。いくらなんでもあんなものを皆に見せるわけはないだろう。
それとも、見て欲しかったのかな?」
「…違います。…拗ねても…いません…」

解りやすいイツキの反応に、小野寺はまた声を上げて笑った。

2人が訪れたのは、小野寺のオフィスからさほど離れていないホテルの、最上階のレストランだった。
テーブルにはキャンドルが置かれ、ビロードの天幕と観葉植物でほどよく仕切られた空間を淡く照らす。
窓の外には都心の夜景が広がり、誰もがロマンチックな雰囲気に浸るところだったが…

イツキは、まだ納得の行かない顔をして、唇を尖らせていた。

勿論、小野寺の言う通り、拗ねているわけでも痴態を見て欲しかった訳でも無かったが…、
ただ、そうやっていつも、人を馬鹿にして辱める小野寺のやり方を、忘れていた自分が悔しかった。
…いつも。いつもだ。どれだけイツキが冷静になろうとしても、いとも簡単に…まあ、その原因の大半はイツキにあるのだが…内面の欲望を曝け出されてしまう。

みっともなく腰を振り、よがり声を上げ、それでいて照れたり恥ずかしがったりと、イツキが1人で盛り上がっている姿を、小野寺が何より好んでいる事は解っているのに。

それでも…

今日はそうやって、小野寺を悦ばすために来ているのだと…イツキは気を取り直す。
まだ、それくらいの余裕は残っていた。



「とりあえず…乾杯でもしようか。久しぶりの2人の時間だからね」
「…はい」

イツキは柔らかな笑みを浮かべて、シェリー酒の入ったグラスを手に持つ。
無論、そんな笑顔が薄っぺらなものである事は小野寺には解っていて、次はどのタイミングでそれを崩すかばかりを考えていた。


そして、それは
前菜が終わり、ボーイがテーブルの皿を下げ、今度はスープの器を置き、今日のスープの説明をし始めた時に始まった。


小野寺がポケットに忍ばせていた小さなリモコンに手をやると、

イツキの中に残されていた玩具が、静かに、震え始めた。




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2011年08月12日

夜伽話・10






「本日のスープはカボチャの冷製スープでございます。青味には北海道産のアスパラガスを…」
「……ひっっ…ん」
「…どうかされましたか?」
「……い…え…」

妙な声が洩れないようにと口をつぐみ、ボーイから視線を逸らせるイツキを、小野寺は嬉しそうに眺めていた。

「おや、イツキ君。何か、好き嫌いとか、あるのかな?」

わざとらしくそう尋ねる小野寺をイツキは一瞬、睨んで、また小さな声で「…いえ」と言った。



玩具の振動は小さなものだったが、そのリズムは不定期で、逆にそのことで神経が集中してしまった。
いつ、動き出すのか、止まるのか。自分の良いところに当たるのか、当たらないのか…。
一応、普通の顔をして、食事を続けてみてはいても、味などはさっぱり解らず、
メインの肉料理が出る頃には、イツキの股間は、汗か何かで、すっかりびしょ濡れになってしまっていた。

かちん、と音を立てて、イツキの手からナイフが床に落ちる。
咄嗟にそれに手を伸ばそうと身体を傾けると、中が…丁度良い位置になったのか…イツキは中途半端な姿勢で動きを止めてしまう。
目を閉じ、呼吸すら止めて、微かな振動を感じ、「…ん」と鼻を鳴らす。

ナイフを拾おうとボーイが側に近寄ると、イツキは我に返ったように姿勢を直し、感覚を振り切るために頭を左右に振った。

「…まったく。君は見ていて飽きないね」

笑いながら小野寺はそう言い、グラスの赤ワインを飲み干した。



小野寺はポケットから玩具のリモコンを出し、わざとイツキの目の前にかざす。
そしてイツキの顔を眺め、イツキの状態を確認しながら、かちかちとボタンを、押し始めた。




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2011年08月16日

夜伽話・11






「おや?デザートは食べないのかね?ガトーショコラは嫌いだったかな?
私はここの生クリームが好きでね。甘さが絶妙だ。チョコと合わせると互いが引き立つ」

小野寺が上機嫌でデザートのうんちくを語る頃には、イツキはもう顔を上げる事ができなくなっていた。
感じないようにと思えば思うほど、そこばかりに神経は集中し、ほんの少し油断をすると、腰を揺すってしまいそうになる。

もし、今、小野寺に

『中を弄ってあげようか? 床に四つん這いになって、お尻を突き出してごらん』

と、命令されれば、喜んで従うところだったが…
そんな優しい言葉を小野寺が口にするはずもなく、

しかも、それを考えるだけで…可哀想なイツキの身体はふるふると小さく震えた。



コーヒーを飲み終えた小野寺はボーイを呼んで、その場で会計を済ませる。
デザートにも手をつけず、始終うつむいてばかりのイツキを、ボーイがちらりと横目で伺う。
小野寺が立ち上がり、イツキに声を掛けると、イツキは何か…満杯になったコップの水を零さないような慎重さで、立ち上がり、そろそろと歩き始める。

「は、は。食前酒で酔っ払ったかな?まだ子供だね」

と、小野寺がよろけるイツキの肩を抱き寄せると、



不覚にもイツキはその腕の力の強さに、安堵感を覚えてしまう。
そして、早く抱いて欲しいと、小野寺の胸にしがみついてしまった。




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2011年08月17日

夜伽話・12






まるで甘ったるい恋人同士のように小野寺とイツキは肩を寄せ合い、エレベーターへと向かう。
すでにホテルのチェックインは済ませていたのだろうか、直接、レストランから客室のある階へ降りられるようだった。
半円形のエレベーターは外側がガラス張りで、都心の夜景が望めるようになっていたが
イツキは顔を上げる余裕も無く、小野寺にしがみつき、早く、早く、2人きりになれる場所に行きたいと願っていた。


それでも、
部屋に入ったからと言って、イツキの望むものがすぐに与えられる訳ではなく。


小野寺は部屋に入ると、イツキを放って窓際のカウチに腰を下ろす。
テーブルには洋酒のセットが用意されていて、小野寺は悠長に、グラスに氷を入れ酒の用意をする。
そして、1人でそれを飲み始めたかと思えば、また玩具のリモコンを取り出し、かちゃかちゃとやりはじめる。
部屋の真ん中に立ち尽くしていたイツキは「…くぅん」と小さく啼いて、…もう、立っていることも限界だったのか…床に四つん這いになってしまう。

それからは、どうにか与えられている刺激だけで満足を得ようと、腰を振ったり突き出したり、一人で忙しく動き回る。

勿論、小野寺はその様子を見下ろしながら、それをツマミに、グラスを傾けていた。



「……あっ…、あっ……、そこ、いく……、いきそう………」
一際高い声を上げて、イツキは…きゅっと目を閉じる。
腰を痙攣させ、恍惚の表情を浮かべ、その瞬間が来るのを待ちわびいていたのだが…
「……あ………、やっっっ」
その手前で、小野寺が無情にも玩具のスイッチを切り、イツキは切ない声を上げる。

はあはあと肩で荒い呼吸をし、中途半端な快楽をどうにかやり過ごす。

そしてまた、玩具のスイッチが入れられ、最初から…繰り返される。



イツキがやっと最後まで達することが出来たのは、部屋に入ってから一時間が過ぎようかという頃だった。








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2011年08月18日

夜伽話・13






やっとベッドの上に寝かせてもらえた頃には、イツキは大分、くたびれてしまっていた。
何度も焦らされ、イかされ…人前で恥ずかしい思いをし、1人盛り上がり、盛り下がり。

中にすっぽりと納まった玩具を、手を使わずに、排泄しろと言われ、小野寺の目の前で足を開き頑張ってみたのだが…
それはなかなか上手に出来ずに、最後には許しを得て、自分の手で掻き出したりした。

シャワーを浴び、丸裸になって、ベッドに仰向けに寝る。
下準備の済んだ素材は、これからやっと、調理される段階だった。



「さて。…今度はどんな声で鳴いてもらおうかな…」

小野寺はベッドの脇に立ち、そう言ってイツキを見下ろす。
手に持っていた酒のグラスを傾け、冷たい液体をイツキの腹に零すと、イツキは「…ひ」と小さく鳴く。
イツキの身体はすでに、酷く敏感になっていて、皮膚全体が剥かれた性器の先端のようで、
そこに触れるか触れないか…、吐息の一つでも簡単に達してしまいそうになっていた。

それを解っていて、小野寺はベッドの縁に腰掛ける。
両膝を立てて寝ていたイツキの、尻を、安手のストリップのように覗き込む。

「…誰か、呼ぶかい?まだまだ足りないんだろう? …こんなに緩んだ穴には…何を挿れれば…満足出来るんだろうね…」

そして、そこに、ふうと息を掛けると
イツキは解りやすく、かくかくと腰を揺すり、また小さな声で「…ひ…ん」と鳴いた。




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2011年08月20日

夜伽話・14






行為自体はシンプルなものだった。
イツキの敏感な身体の隅から隅までを舐り、穴を開き、性器の形をした玩具を押し込む。
すでに何度も達した身体はいい具合に融けていて、小野寺の手の一つ一つに素直に反応し、惜しげもなく甘い声を洩らす。
小野寺の腕にしがみつき、涙を溜めた瞳で見上げ次をねだる様子は、小野寺を充分に楽しませた。


その頃になって、小野寺はやっと服を脱ぎ始める。
正確には、イツキがシャツのボタンを外し、歳の割には張りのある肌に、唇を寄せた。

「……こう、…した?」
「…うん?」
「…真由子さんとも」

チラリと視線だけを寄越して、イツキが小野寺に尋ねると、小野寺は…少し眉をよせて、何かを思い出している風だった。

「…真由子?…誰だね?」
「一緒に旅行に行ったんでしょう?…マサヤと、…この前…」
「ああ。あのホステスか。君の偽者の子ね。まったく黒川くんも、あんなのを出して来るとは酔狂が過ぎるよ」

小野寺がそう言うと、イツキは動きを止めて…小さく笑う。
それから、小野寺の下半身に手を伸ばし、残っていた小野寺の下着を、脱がせる。
半ば勃ちあがっている中心のそれに、そっと触れ、優しく、握ってみせる。

小野寺が、イツキの頭を軽く押さえると、抵抗も無しに、イツキはそこに顔を寄せた。


「…もう、駄目だよ。…しちゃ。真由子さんは…女の子なんだから、酷い事しちゃ、駄目…」

赤い舌を覗かせ、ぺろりと舐め上げながら、そう言う。

「ああ?何もしてないよ。私に取り入ろうと下心が丸見えだったからね。そういう手合いは食指が動かない」
「何も?…エッチ、してないの?」
「ああ。ちょっと…意地の悪い事を言ったかな。まあ、それでかなり落ち込んでいたようだったがね」
「そうなんだ。………良かった…」



用意された女を抱かなかった事が、なぜイツキを喜ばせたのか、小野寺には理解できなかったが…


イツキは安心したように微笑んで、また、小野寺の股間に顔を埋めた。



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2011年08月21日

夜伽話・15






仰向けに寝る小野寺の腰に跨り、自分から進んで、それ、を挿入し
淫らに腰を振り、喘ぐ姿は…どう見ても強要されている様子ではなかった。

悪戯に腰を突き上げる小野寺にしがみつき、嫌々と頭を左右に振りながら、そのくせ「気持ちいい」など呟いてみせて…
自分から足を開いて、もっと奥へと小野寺を飲み込み、中を締め付ける。

もし、これが「仕事用」の演技なのだとしたら、小野寺も、イツキ自身でさえ、嘘と本当の見分けがつかなかっただろう。


「…結局は、自分が…こうしたかっただけ、なのかな?」
「………え…」

ふうと一息ついて、小野寺は一度、イツキの身体を浮かせると、くるりと体勢を入れ替えた。
今度はイツキをうつ伏せにし、すぐに、後ろから挿入する。
イツキの髪の毛を軽く引っ張り、頭を横に向けさせると、うなじと耳の後ろをぺろりと舐め
それから、耳たぶを食みながら、話を続けた。

「私と黒川くんのトラブルは、確かに君がきっかけだったけど…、君のせいでは無かっただろうに。
今更、君が出て来ても、何も、変わらないよ」
「……ん…」
「私が、君を手に入れたくて、少々手荒な事をしたせいで、奴がキレただけの話しだ。
動いた金額は大きくなったが、事はもう、済んでいる」
「…ん、…ん」

イツキは返事をするように喉の奥を鳴らせるが、それは、耳の穴に小野寺の唾液が垂れたせいか…小野寺の手がイツキの乳首に触れたせいか…区別は付かない。

「…馬鹿な子だ。…こんな事が、君のけじめになるのかね?」


そう言って、小野寺はまた少し身体を離すと、自分とイツキが繋がっている箇所に何か、ジェルかローションのようなものを垂らした。
ずるずると滑らせながら、ゆっくりと腰を使い始めると、身体の下からイツキの何とも言えない湿った吐息が零れた。







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2011年08月22日

夜伽話・16






「……だって…、俺……こう…しないと……」

小野寺の動きに合わせるようにイツキも尻を突き出しながら、どうにかして言葉を搾り出す。

「わかんない…から。自分の身体で…感じないと……」
「感じているのかね?」
「…うん。……すごく。……だから、もう…終わりに…して……。これで……」
「……馬鹿な子だ」

「…うん」


イツキの素直な返事に、不覚にも、小野寺の腰がじんと痺れる。それが解り、小野寺自身、ふふと鼻で笑ってしまった。

それから腰を激しく打ちつけ、イツキの中で射精するまで、そう時間は掛からなかったのだが…

小野寺はそれだけでは収まらなかったようで、すぐに引き抜いたそれを、イツキの口に突っ込んだ。
顔の上に跨り、太ももで両側から押さえつけると、イツキは身動きが取れず、しまいには呼吸も満足に出来ないようで、苦しがる。
その様子を楽しみ、喉の奥に2度目の射精をすると、すぐにまた身体を離しイツキの下半身にまわり
緩んだままの穴に、玩具やらディルドを詰め込み、弄る。
さらにジェルを垂らし、前も後ろも同時に責めあげ、痛みにも似たイツキの快楽を限界まで引き出す。


「……ああっ…、いや…っっ、いやっ……ひ…ん」
「もっと鳴け。もっと感じろ。…こう、されたかったんだろう?」
「……ひ……っ」
「まったく…。どちらが利用されているのか解ったものじゃない。…は、は」



そうやって、小野寺は夜が明けるまで、イツキの声が枯れるまで、イツキを堪能し

イツキは、やっと満足したように…事切れたように、深く息をついて…ベッドに沈んでいった。




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2011年08月23日

夜伽話・最終話






朝。
イツキがぼんやりとベッドの上で目を覚ますと、そこにはもう小野寺の姿は無かった。
もぞもぞと起き上がり、シャワーを浴び、服を着ると丁度、部屋の電話が鳴った。
フロントから、下のラウンジに小野寺がいると告げられ、イツキは下に降りて行く。

小野寺は窓際のカウチに腰掛け、朝のコーヒーを飲んでいるところだった。

「…おはようございます」
「ああ。おはよう。コーヒーでいいかね?」
「あ。…はい」
「あと10分くらいで一ノ宮さんが迎えに来るそうだよ。さっき、連絡があった」
「…あ、はい。」

まだ寝ぼけている風な返事をして、イツキは小野寺の向かいに座り、運ばれたコーヒーに口を付ける。
当然、淹れたてのそれは熱くて、イツキは顔をしかめ、慌ててミルクを溢れるほどに継ぎ足した。
その様子を小野寺は、くすくす笑いながら眺め、自分のコーヒーを飲む。

「…まあ。何もしないよ。黒川くんとの仕事も以前通りだ。それで良いんだろう?」

小野寺にそう言われて、イツキはコーヒーを啜りながらこくんと頷く。それでもイツキはまだ半分も、頭が覚めてはいなかった。

「正直。…君が欲しい気持ちに変わりはないんだが、それも保留だな」

イツキはその言葉の意味を考えて……しばらくしてから、それは駄目駄目、と、頭を左右に振ってみせる。
その鈍い様子と、夕べのベッドの上での姿が違い過ぎて…小野寺はそれが可笑しくて、また笑う。
どちらが本当の姿か暴いてみたくなるのが、この子の、危ない魅力なのだろうと思った。




少し早めにホテル着いた一ノ宮が、ラウンジの端で小野寺とイツキの姿を見つける。
明るい日差しの中、穏やかな表情でコーヒーを飲む2人を見て、一ノ宮は…


この2人の関係はどうなっているのだろうかと混乱した。






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