2016年06月21日

ミナヅキイツキ・12







「違う、マサヤ。…それ、逆…」
「うん?……どっちだって、同じだろう?」
「……違うよ…」



黒川は唇を重ねたまま、そんな事を言う。
明らかに、言葉が逆なのだと思うのだけど、その時には黒川の手がイツキの身体の上を滑り始めたので…、
どちらが正解か、よく解らなくなってしまう。



「…お前は、会いたくなかったのか?」
「……そんなことはないけど……」
「じゃあ、同じだろうよ?」
「……そうだけど…、……そうじゃなくて…………、……あ」



イツキの下半身に伸びた黒川の手が、イツキの部屋着のズボンのウエストを、下着ごと引くと
中から、イツキの幼い性器が、むくりと頭をもたげる。
黒川は、ほら、どうだ?と、言わばんばかりに、イツキの顔を見遣り、イツキは案の定、恥ずかしさに顔を背ける。

背けて、開いた、イツキの首すじを、黒川はべろりと舐め上げる。
耳の穴に舌を捻じ込まれると、まるで、別の場所を舐められている気がして、…困る。



「……ふふ」



イツキの様子に、黒川は満足したように笑い、




イツキの頭を自分の胸に引き寄せるようにして、抱き締めるのだった。






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2016年06月22日

ミナヅキイツキ・13







それからのイツキは忙しかった。



黒川に抱き締められ、ソファの上でコトが中ほどまで進み
二人揃って、床に落ちそうになって、慌ててベッドへと移動する。

そして、また最初のキスから始まり、
イツキが全部の服を脱いで、黒川を受け入れる頃には、すでに軽く達してしまっていたのだが、
当然、止む気配はない。


イツキの鳴く声が好きだと言う黒川は、イツキの身体の、どこをどうすれば良い音色を響かせられるのかを、知っている。
イツキは、あまり大きな声を出しては、外に聞こえてしまうのではないかと心配で、
手の甲を口元にやって、少しは、堪えてみせるのだけど
その様子がまた、酷く良くて、黒川を一層煽った。



何度か達した後は、また具合が変わる。

黒川はイツキを限界まで追い詰め、…手を緩め、それを繰り返し、
自分自身どうすることも出来なくなったイツキが、ぐちゃぐちゃになりながら、黒川に哀願するのを、楽しむのだった。




やっと、一通り終わり、
イツキはこと切れたようにベッドに沈み、うとうととする。
けれどすぐに黒川は、腹が減ったと言い出し、外に食事に行くと、イツキを叩き起こす。


脱いだ服を着直し、
まだ、あちこち、感覚が残ったままで、食事へ。


そして腹が満たされると


そのまま繁華街のホテルへ、連れて行かれるのだった。





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2016年06月23日

ミナヅキイツキ・14







「すごいな。イきっぱなしだな。……どれだけ、欲しがる気だよ、イツキ…」


そう黒川が、明らかに馬鹿にした様子で言うので、イツキは反論しようと口を開くのだけど
零れるのは、ヨダレと、ひいひいと言った喘ぎばかり。
穴に、腕を突っ込まれ、小刻みに揺らされては、ちゃんとした言葉など出るはずもない。


潤滑ジェルをたっぷり塗り込んだお陰で、痛みは、あまり無い。
あるのは、どうにもならない気持ち悪さと、気持ち良さで、うつぶせのイツキは腰を突き上げ、変な踊りをおどる。

時々、尻を叩かれる。
その度に、イってしまうのを、黒川に知られないようにするのに必死だった。





黒川は、ずるい。そんな事は解っている。
すでにイツキは何度も達し、満足に息もできない程、精を吐き出しているというのに
実のところ黒川は、あまり…そうでもなく、ただただ、イツキを弄り、楽しんでいる。
もっとも、そうでもしなければ…、ウワバミのイツキには…、付き合いきれない。

そう言って笑うのも、癪なのだけど。



イツキの中に入れていた腕をずるりと引き抜くと、赤くただれた肉がめくれ、卑猥な穴がぽっかりと開く。

ようやく、黒川が、自分自身をそこに埋めると、緩んでいたのが嘘のように、イツキは黒川を締め付ける。


良さに、思わず「…んん」と声を漏らすのは、イツキだけでは無かった。





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2016年06月24日

ミナヅキイツキ・15







黒川は、ずるい。そんな事は解っている。
時間をかけ、身体を重ね、身も心も溶け、朦朧となった時にしか
本当の事を言わない。




最後に、ようやくお互いが満足して、スイッチが切れたように、ベッドにばたりと落ちる。
たまたまなのか、そうではないのか。黒川が腕を伸ばすと、イツキは身体を寄せ、その中に納まる。

まだ、息が荒い。



「……やはり…」

ほぼ独り言のように黒川が呟く。
イツキが顔を上げ黒川を見ると、黒川も顔を傾け、イツキを見る。


「……いいな。……お前が、いい」
「………それは…」


黒川の言葉にイツキが答える。
意外と、声が掠れていて、一度、口と…目を閉じる。
そして、目を閉じたまま、尋ねる。


「……俺が、すきって、こと?」

「ああ」



思ったよりも早く黒川が返事をするので、イツキは驚き、また黒川を見上げる。
目が合った黒川は、ニヤリと笑い、



「……まあ、そんなトコロだ」



と、付け加えるのだった。





posted by 白黒ぼたん at 23:29 | TrackBack(0) | 日記

2016年06月25日

ミナヅキイツキ・16







月曜日の昼過ぎに一ノ宮が事務所に行くと
そこには、イツキがいた。
数日前にもこんな景色を見たと、一ノ宮は既視感を覚える。

ソファに横になりうとうとしていたのか、イツキは物音に目を覚まし、身体を起こす。
ドアの前に立つ一ノ宮を見つけると、にこりと笑い、眠たそうに欠伸をする。



「……ええと。……社長とご一緒だったのですか?」
「うん。昨日の夜…、ううん、一昨日の夜…、いや、朝だったかな、家に来て…、それからずっと、一緒」
「…社長は?」
「また、どっか行っちゃった。…一ノ宮さんから、青いファイルの入った紙袋、受け取って来いって言われて…。ここで、待ってろって……」
「ああ、はい」



一ノ宮はデスクの脇においてあったその紙袋を、イツキに渡す。
そして部屋の隅の流しに向かい、イツキにコーヒーを淹れてやる。

頂き物だという塩豆大福を皿に乗せ、それもイツキに渡す。
一息ついたら、車で送りますよと微笑み、デスクにもたれるようにして、自分のコーヒーを飲む。



「…一ノ宮さん」
「……はい?」



イツキはコーヒーのカップを両手で持ちながら、少し、思いつめた顔をする。



「…俺、少し、解った気がする。…前に、一ノ宮さんが…、言ってたこと」




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2016年06月26日

ミナヅキ・最終話







「前に、一ノ宮さん、マサヤの傍にいるのは大変だって…、覚悟がいるって……」
「ああ、言いましたね、そんな事。……イツキくんが、一度ここを離れて、戻って来た時ですね」
「うん。……俺、その時は、ただ、そんなものかなって…、あんまり…、感じなかったんだけど…」


イツキはコーヒーを一口飲み、ふうと息をつく。
自分の思うことを、きちんとした言葉で相手に伝えるのは、難しい。


「マサヤの事、前ほど嫌いじゃないし、傍にいてもいいんだけど…、ほら、マサヤって…、普通じゃないじゃない?
好きとか、嫌いとか、大事にするとか、しないとか…そういう、ラインが…、……変…」

「そうですね、確かに…」

「そういうの、全部、解って…、マサヤの傍にい続けるのって……、やっぱり、覚悟、決めないと、駄目だよねぇ…」



最後には、イツキは、まるで自分自身を説得するような口調で話す。
そしてもう一度、ふうと息をつき、どこか遠くに視線をやる。


「イツキくん」
「…はい?」
「…社長の傍に居続けることは、なかなか難しい事だと思いますが…。
社長は、間違いなく、あなたを必要としています。
どうか、雅也を、よろしくお願いします」





そう言って頭をさげる一ノ宮が、まるで娘を嫁にやる父親のようで
その事に、一ノ宮とイツキも気が付いて

大事な話の最中だというのに、二人で顔を見合わせて、笑ってしまうのだった。





posted by 白黒ぼたん at 23:49 | TrackBack(0) | 日記

2016年06月29日

油断大敵






「…なんだ?」
「ううん。…なんでもない」



二人の部屋で。
ソファに座り、軽く酒を飲みながら、書類をガサガサやっている黒川を
イツキはキッチンの内側から眺め、少し、微笑む。
それに気づいた黒川は、怪訝な表情を浮かべる。


「…肉。…焦がすなよ」
「ああ、はいはい。…もうちょっとかな……」


黒川がどこぞから調達してきた肉は、霜降りの、見るからに上等な肉で
例えイツキが、ただ塩コショウして適当にフライパンで焼いたとしても、美味しい事は間違いないだろう。

焼きあがった肉を切り分け、皿に盛り、リビングのテーブルに運ぶ。
黒川の水割りを新しく作り直し、自分も飲み物を用意して、ソファの足元の床に、ぺたんと座る。



「…美味いな」
「ね。焼き方が、丁度だったね」
「まあ、こんなもんだろう。肉が良いからな…、イツキ、書類にこぼすなよ」



二人で肉を食べながらそんな事を言い、黒川は、相変わらず書類に目を通し、イツキは、ソファに座る黒川の足に、もたれるように身体を寄せる。

うっかり、

こんな時間が幸せなのだと、思ってしまう。




「イツキ」
「……はい?」
「明日、ちょっと付き合え。…戸田社長と、メシだ」
「………はぁい」




そして、今しがた感じた自分の思いを、慌てて、打ち消すのだった。




posted by 白黒ぼたん at 21:41 | TrackBack(0) | 日記
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