2015年06月08日

面談・3







「問題がある生徒だと、知っていますよ。ですから今年度は君のクラスに入れたのでしょう。…君は、優等生ですからね」


その言葉もどこか嫌味に聞こえる。


「まあ、彼も学校に馴染んだ頃でしょう。大丈夫ですよ」
「でも、…その、あいつ……」



梶原がしつこく食い下がったのは、「大丈夫」という加瀬の言葉がどうにも当てにならなそうだったからだ。
……そのしつこさが、加瀬の癇に障る。


「さて、これで話は終わりかな。もう、戻って良いですよ」
「…イツキのクラスって…、成績順ですか?……悪いヤツ、ばっかりとか…」
「君の問題ではありません。君は、君のやるべき事に専念しなさい」



加瀬はそう言い、手を扉の方にやって、梶原に出て行くようにと促す。
梶原は仕方なく立ち上がり、頭を小さく下げ、扉に向かう。

それでもまだ何か言いたげな、憮然な表情。
最後に一言と開きかけた口を、加瀬が、止める。




「それに、彼は、君とは、同じクラスになりたくないと言っていましたよ」
「……え?」
「君の心配も、彼にとっては無用の長物なのでしょう」





posted by 白黒ぼたん at 20:18 | TrackBack(0) | 日記
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