2015年06月16日

すれ違い






いよいよ明日で2学年も終わりという日。
イツキが学校に来たのは、3時間目が始まる直前だった。
慌てて教室に駆け込み、席に着く。
何事かと振り返る梶原に、ニコリと笑みを浮かべて、上がった息を整える。


「…おはよう、梶原。……また、ギリギリになっちゃった…」


今日はもう午前授業で、すでに日課の半分は終わっている。
ギリギリも何もないだろうとは思うのだけど、昨日の遅くまで「仕事」をしていたイツキにすれば上出来だった。

これでも一応、終業式までの…、梶原と同じクラスでいられる時間を、大切にしているのだ。



「…ああ、おはよ…」



梶原は短く、そう言っただけで、すぐに前に向き直ってしまった。
素っ気ない素振りなのは、教室に、授業の講師が入って来たためだろうと、その時のイツキはあまり気にしなかった。






『彼は君とは同じクラスになりたくないそうですよ』



梶原は、先日加瀬に言われた言葉が、まだ引っ掛かっていた。
確かに自分はお節介で、イツキにとっては、迷惑な部分もあったかも知れないが…、そう、嫌われているとは…思ってはいなかった。


posted by 白黒ぼたん at 18:17 | TrackBack(0) | 日記
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