2015年06月20日

昼下がりの情事・2






「……クラス分けね、決まったよ。……ちゃんと君の希望通り、あの優等生とは、別ね」
「……何もしなくても、……別々だったんでしょ?」
「まあね。……あと、追加のお願いも」



加瀬がそう言うと、イツキの指先がぴくりと動く。
その、微かな反応が、楽しい。



「…清水君ね。彼も、別。……大変だったよ、こんな時期に、動かすのは」
「…もしかして、…先輩も、最初から別々だった、とか?」
「……さあね」



お互い、試すような探るような言葉を交わし、それから加瀬は、ニヤリと笑う。
イツキが、突然、清水とも同じクラスになりたくないとメールを寄越したのは、修学旅行初日の真夜中。
土産物屋で『またね』と言ったのは、別れ際の常套句だったのだが、こんな形で実現するのは実に愉快だった。



「ともかく。君のお願いを二つも叶えてしまったのだが。……見返りは、何かな?」
「この間、セックスしたでしょ?……お釣りが来るよ」




イツキは、少し、強気に出る。

こういった駆け引きに実は滅法、弱い事を、イツキ自身は知らない。




「そうだね。良かったよ。さすが、西崎さんのトコの売り子さんだね」


加瀬の挑発に、イツキは解り易くムッとしてしまう。
小さく、加瀬は、笑う。





posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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