2015年06月22日

昼下がりの情事・4







加瀬はニヤニヤと笑ったまま、イツキを見つめる。
イツキは返す言葉を無くして、加瀬から視線を外す。

手は、まだ繋がれたまま。
加瀬は、その手を引き、自分の口元に寄せ…イツキの指をべろりと舐める。



「…評価、随分、加減して貰ったんだろう?…駄目だね、ズルしちゃ。
まあ、体育は…苦手そうだよねぇ…、……ベッドの上、以外は…」

「……加瀬…せんせ?」

「……ん?」



イツキは加瀬に視線を戻し、少し、思いつめた表情を見せる。
空いている方の手を自分の胸元にやると、ためらいながらシャツのボタンを、1つ2つと外す。
上目づかいで覗き込む様子は、何か企んでいるのだとしても、可愛い。




「……もし…、今…、俺が……大きな声出したら……、大変?
……助けて…って。……加瀬先生に、乱暴されましたって騒いだら、……困る?」

「そうだね。困るね。…でもこの部屋は結構な防音でね、そうそう、声は外に漏れないよ」

「………あ、……そう」




加瀬の言葉に、イツキはがっかりしたのか、どこか安堵したのか。
今度は、ふんと鼻息を鳴らすと、不機嫌そうに頬を膨らませる。


「……じゃ、もう、ここでするから。……それで全部、チャラにしてよ」


そう言って、自分から加瀬に抱き付くのだった。




posted by 白黒ぼたん at 22:09 | TrackBack(0) | 日記
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