2015年09月05日

新学期の朝・10







「……でも、全然、連絡、取れなくなったじゃんか……」
「……え?」
「クラスも。……本当は同じクラスになりたくなかったとか…、なんか、聞いて…」
「……誰から、そんな……」
「…金髪と、抱き合ってんのも、見た。…なんか、俺、解らなくなっちゃって…」
「………んん?」



梶原のゴタクに、イツキは一瞬戸惑い、素っ頓狂な声を上げてしまう。
イツキはこの時になって初めて、梶原が、自分に嫌われたと誤解しているのだと、知る。
それは半分正解で、半分は間違いで。

そのまま「そうだよ」と言って、梶原と離れてしまっても良かったのだけど、

それが出来るほど、イツキは、計算が出来る子ではなかった。




「……2年の、…終業式の日に、お父さん、死んだって…連絡あって、それから、バタバタで…」

「……ええっ?」


今度は梶原が目を丸くし、素っ頓狂な声を上げる。


「…金髪と抱き合ってたって…、佐野っち…? 佐野っちは色々、助けてくれて…運転とかもしてくれて……」
「……お父さん、亡くなったの?」
「……うん」
「言えよ!そんな大事な事!…なんで言わないんだよ!」


「……ごめん」





posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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