2015年09月08日

新学期の朝・11


「……お前が、謝る事じゃないよ、イツキ。……ごめん、俺が、…悪い…」



お互い、謝罪をし合い、それでもまだ、重苦しい空気が流れる。
結局はイツキを誤解していたのだと知った梶原は、猛烈に反省する。

「……でも、じゃあ…、俺と同じクラスになりたくないって…言うのは…?」

反省ついでに、一番聞きたかった事を聞いてみる。






「……同じクラスになったら、きっとまた…、色々、迷惑掛けちゃう…でしょ。
梶原の、勉強の、邪魔になる……。
梶原、勉強しなくちゃいけないのに、俺がいたら……駄目だよ」



イツキの返事は真実全てでは無かったけれど、あながち、間違いではない。
自分と一緒にいることで、梶原に何か悪い事が起きるのは、嫌だった。
そしてその気持ちだけが、梶原が知りたかった事の、全てだった。





「…俺、馬鹿だし。……梶原に頼ってばっかりだし。……他にも色々、迷惑……」
「……イツキッ」





突然、梶原は、イツキの両肩を掴み、そのまま壁際へと押さえつける。
これが男と女の話ならば、間違いなく、愛の告白でも始まる場面。
正直なところ、イツキは、襲われるのではないかと身構える。

梶原は、イツキの肩にやった手に力を入れ、そのままガクン、ガクンと前後に振り、


言葉も出ない、感極まった様子で、今度はその肩を、ぎゅっと抱き締めるのだった。






posted by 白黒ぼたん at 00:55 | TrackBack(0) | 日記
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/163124506
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
最近のコメント
余計な揉め事 by ぼたん (10/18)
余計な揉め事 by はるりん (10/18)
甘い欲求 by ぼたん (10/17)
足りないイツキ by ぼたん (10/17)
甘い欲求 by はるりん (10/16)
足りないイツキ by はるりん (10/15)
誘惑・5 by ぼたん (10/13)
誘惑・5 by A (10/12)
誘惑・5 by はるりん (10/12)
誘惑・3 by ぼたん (10/11)