2015年09月09日

疎外感







「結局、俺だけ、仲間外れじゃんか。訳、解んねーよな」
「…腐るなよ、大野」
「お前も、何も言わずに帰っちゃうし。…図書室で待ってたんだぜ?」
「……悪ぃ…」



夕方。
これから塾へ行くという大野は、その前の腹ごしらえにと、梶原をラーメン屋に誘う。
追加で乗せて貰った煮玉子を箸で突きながら、大野は、クラス替えについての愚痴を零す。

本当に、成績順でも、何かの計略でもなく、ランダムに組まれただけなのだと聞いていても、
だからこそ、自分だけが漏れてしまったのが、少々、悔しかった。



「でも、大野。ちゃんと勉強しようと思うなら…、お前の方がラッキーじゃんか」
「まあな。お前のクラス、大波乱間違い無しだからな。……どうだった?」
「……ん?」
「イツキと、清水先輩。…何か、話し、してた?」


蓮華にすくったスープを飲んで、大野は、ニヤリと笑う。
…付き合っていたらしい、でも、別れたらしい、何か訳ありの2人は、少し離れた場所から様子を伺うには、格好のネタだった。


「いや、なんか…。イツキが避けてた。……ちょっと前は、清水先輩の方が、イツキの事、嫌ってる風だったんだけど…」
「…イツキも、忙しいよな。あっちこっちで、イロイロ、やってんだろうな……」



どこか侮蔑を孕んだ大野の言葉に、梶原は不満げな視線をやって、黙って、ラーメンをすする。



単純に、大野は、イツキの「色々」に入れなかった事が、寂しいだけだった。




posted by 白黒ぼたん at 23:16 | TrackBack(0) | 日記
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