2015年09月24日

久々金曜日







『金曜日』は清水の行きつけのバーの通称で、イツキも何度か誘われた事がある場所だった。
清水は店主とも親しく、コネでもあるのか、ここでは多少の悪さは許されていた。




イツキは学校から帰り、制服を脱いで、私服に着替える。
正直まだ、仕事用の黒いスーツ以外の服というのは…どうにも野暮ったく見える。
それでもどうにか、まともな服を選び、また外に出る。
清水と、『金曜日』で待ち合わせをしていた。




『……ちょっと話がしたいだけなんだよ…』

と、教室の片隅で清水に迫られてしまった。
極力、関わらないように、関わらないようにと思っていても、逃げ切れない時もある。
清水の「話」がどんな話なのかは分からないが、おそらく、白昼の教室で大声で話されてはいけない話。
今、ここで、話を始めるか、それともどこか、2人きりで話すか。
どちらにしても、イツキにはあまり、嬉しくない事がらだった。

『……じゃあ、前に行った、お店で…。』

清水の誘いを頑なに拒み続ける事も出来ずに、イツキは渋々了承する。
それでも、最低限の、条件は付けたのだけど。





待ち合わせの時間にイツキが店に入ると、そこにはすでに清水の姿があった。
指定席と思われる角のソファに座り、イツキを見付け、手を挙げて微笑む。

…けれど、イツキのすぐ後ろに、ボディーガードのように梶原が付いて来ていて、顔をしかめる。



落ち着いた場所で話をする条件は、2人きり、ではなく
梶原も、同席するというものだった。






posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/164273025
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
最近のコメント
フェスタ・3 by はるりん (11/12)
フェスタ・2 by ぼたん (11/11)
フェスタ・2 by はるりん (11/11)
フェスタ・1 by はるりん (11/07)
得意技 by はるりん (11/05)
イツキ沼 by はるりん (11/03)
多少の理性 by はるりん (10/31)
わかりやすい迷路 by ぼたん (10/29)
わかりやすい迷路 by はるりん (10/26)
覚悟 by ぼたん (10/25)