2015年09月28日

金曜日・4








「……イツキと、先輩が…一時、仲が良かったのは、知ってます。でも、もう、今はそんなんじゃないって。
イツキ、先輩と会うのが嫌だって…、逃げてました……」
「仲が良かった…、ね。…イツキがそう言う「仲」になれる子だとは知ってるんだ。じゃあ、それを仕事にしていたのは?」
「……え?」
「……イツキが黒川さんトコで、…他の男とも、…仲良くするって事」
「それは……」



なるべくストレートな言葉は使わずに、含ませ、清水は梶原の反応を伺う。
梶原は、清水の言っている意味が解るようで、顔を赤くし、逆に言葉を詰まらせる。



「……へえ。結構知ってるんだ。黒川さんの事も。何?イツキに聞いたの?根掘り葉掘り?」
「別に無理に聞き出した訳じゃありません。…俺ら、ずっと一緒にいるし…、色んな事、相談してたから…」
「……ふーん」



清水は聞いたものの、別にその答えには興味が無かったという風に、鼻で返事をする。
持っていたグラスが空だと気付くと、店主に、新しいものを2つ、頼む。
ウイスキーの水割りだったが、それは明らかに、今までとは色の濃さが違った。

グラスの1つを梶原に差し出す。

何か決闘でも始まる様に睨み合い、意を決した梶原がそれを飲むと、清水も同じように酒を飲んだ。




「それで、お前は、イツキと、したの?」



唐突な清水の質問に、梶原はあやうく吹き出しそうになる。
今度は耳まで赤くして「していません」と言うのが精いっぱいだった。





posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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