2015年09月29日

金曜日・5







「イツキとずっと一緒にいて、イツキがそういう奴だって知ってて、何で、何もない訳?イツキが相手にしてくれないの?……あ、勃たねぇのか、お前?」
「…違いますっ、……俺ら、普通に…、友達だし、別に、そんな……」
「ふーん」



飲み物が気管に入ったのか、むせて咳き込む梶原を、清水は茶化す。
そんな質問、答えを聞くまでもなく解っていたのだけど、梶原の狼狽ぶりが可笑しかった。


ふと、隣を見ると、イツキは壁にもたれ掛って、すっかり寝入ってしまっている。
相変わらず無防備な奴だと、清水は笑う。


梶原は口元をタオルで拭いながら、見たことも無い柔らかな笑みを浮かべる清水に、驚く。
清水がイツキを好きでいるというのは、多分、嘘では無いのだろうと、思う。





「……先輩と、イツキは…、……何で、……別れちゃったんですか」

まるで男女間の事を聞くような言葉に違和感を覚えながら、それでも、それ以外の言葉が解らずに、梶原が尋ねる。

「……何だろうな。……こいつが急に…。……俺の事は、大した事じゃ無かったみたいな事を言うから……」



イツキがそう言って、自分の目の前で、自分の父親とセックスをしていた事は、さすがに梶原相手に話す事は出来ない。
その代わり清水は口を噤み、その時の場面を思い出したのか、少し不機嫌な顔を見せた。





posted by 白黒ぼたん at 20:18 | TrackBack(0) | 日記
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