2015年10月07日

傍杖・2







「…やっ……、やだ、やめて……っ、……誰?……何…っ」


イツキは叫び、押さえつけられる手を解こうと身体をくねらせ、どうにか状況から逃げ出そうとするのだけど、どうにもならない。
暴行を受ける事は、そう…珍しい事でもないのだけど、相手の顔も立場も目的も、何も解らないというのは稀で、さすがに……怖い。
捕え、拘束するまでの手際の良さから、おそらく…そういった事に慣れている者なのだろうけど。


……実はすべて合意の上で、乱暴なやり方も、趣向の1つ…と、いう可能性もある。
そうやって、過去に何度も、泣きながら犯されてきた。
けれど、今回は、違う。……そう、言い切るだけの証拠はないけれど、多分。

もう、黒川は、そんな事を許さないと…思っていたし、何より
今、目の前にいる男たちからは、微かにすら、優しさや愛情めいたものが感じられなかった。




「……いやっ…………あッ」


頬の上を平手が2,3度往復する。
懇願も説得も何も出来ないうちに、カチャカチャとベルトを外され、下着ごとズボンを脱がされる。
行為自体は、どこか別の場所に移動してからと思っていたイツキは、展開の早さに戸惑う。


乗せられた車は…ワンボックスかワゴン車だったように思う。
さらに車内をいじれば、複数の人間でそういった事をするのにも、十分な広さはあるのだろう。




実際、イツキを乗せた車は、後部座席がすべてフラットになっており、身体を伸ばして寝転んでもまだ余裕がある。
マットを敷き、窓には目隠しのフィルムが張られ、最初から最後までをここで行う準備が出来ていた。

車を運転していたのはどこかに移動するためではなく、泣き叫ぶイツキの声が、外に漏れないようにするためだった。




posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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