2015年11月05日

気分転換・1






「…よし。ボーリングに行こう」


と、突然言い出したのは梶原だった。





図書室で管を巻くイツキを扱い切れずに、大野はイツキと一緒に、荷物を取りに行きがてら、教室へと戻る。
梶原は午後の授業をサボったイツキに、一通り小言を言い、『…なんか、イロイロ、あるみたいだぜ』と言う大野の溜息まじりの言葉を聞き、
ここ数日の、イツキの、なんとなく気怠い様子を思い出し、

ここは一発、気分転換しかないと、そんな提案をする。




「…何?…楽しそーじゃん。…俺も仲間に入れろよ」


誘ってもいないのに、話を小耳に挟んだ清水が割り入って来る。




「……俺、ボーリングなんて出来ないし…、疲れてるから、帰る…」

と、小さな声で呟くイツキの言葉は聞き入れられる事は無く、
イツキは強引に腕を引かれ、否応なく、この奇妙な親睦会に参加することになってしまった。




駅前の大きなビルの上階に、ボーリング場があった。
イツキは行ったことは無かったけれど、梶原と大野はたまに訪れるらしく、慣れた様子で受付を済ませる。

イツキは、キョロキョロと辺りを伺うばかり。

ボーリングなど…、小学生の頃に…、家族と行ったきりかも知れない。




「…何センチ、靴?」


ふいに耳元で言われ、顔を向けると、すぐ近くに清水の顔があって、無駄に驚く。
清水は当然、こんな場所には遊び慣れているらしく、イツキに靴と、丁度いい重さのボールを選んでやるのだった。



posted by 白黒ぼたん at 00:14 | TrackBack(0) | 日記
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