2015年12月08日

はじめてのたいいく・終







授業が終わり、教室へ戻る。
次の授業までの短い時間で、ジャージから制服に着替え直す。
教室には男子しかおらず、みな、何も気にせず服を脱ぎ始める。
おそらく誰も、イツキが服を着替える姿を気にしないとは思うのだけど…、やはりイツキは教室の隅で、なるべく素肌を晒さないように、もぞもぞと着替える。

それが逆に目に付いて、何故か梶原が顔を赤くして、チラチラと様子を伺う。



「……何、梶原…」
「あっ、いや…。お前、それ…変だよ。女子じゃねーんだから……」



ジャージの上着の下にワイシャツを潜り込ませて、ボタンを掛けようと必死になっているイツキに、梶原が言う。
確かに、そんな着替え方をしている男子は、他にはいない。



「…余計、目立つって…」



梶原の言葉に、イツキは少し…気を悪くしたのか、唇を尖らせる。
そして、拗ねた顔のまま、羽織っていたジャージを一気に脱ぎ捨てた。


ふわりと、イツキの、匂いが立つ。









次の授業が始まる頃には、イツキは普通の姿になって、普通に机に向かっていた。
体育の授業で酷く疲れたのは梶原ばかりで、つい教科書を開きながら、うとうととやってしまうのだった。




posted by 白黒ぼたん at 21:36 | TrackBack(0) | 日記
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