2015年12月12日

「岡部一樹ホモ疑惑」終



「……はよ。…寝坊した…。まだ、せんせ、来てないよね?」


始業時間ギリギリになって、イツキが教室に入って来た。
髪には寝癖がついたまま、まだ眠たそうな顔で自分の席に着く。

そんなぼんやりとした中でも、何か、教室の様子が違うような気がする。
ザワザワと落ち着かず、みんな、何となく、自分を見ている様な気がする。



「……何かあった?……俺、やっぱり遅刻した?」

そう尋ねるイツキに梶原は、笑いながら「大丈夫だよ」と言い、
確認するように清水の方も見るのだけど、清水は何もなかったという様子でケータイを弄っていた。

清水があんな風にイツキを庇った事が、梶原には少し意外で…少し、嬉しかった。
清水が言った「ヤクザの息子」という言葉も、何かの弾みか例えか、…そう気にはしていなかった。







イツキに対する「疑惑」はおそらく、消えた訳では無く
限りなく黒に近いグレーのまま、クラスの数名の心に残っていた。


けれど、一度、熱くなると面倒くさい優等生、梶原と、やはり怒らせると怖いだろう、清水が、イツキの味方である事はよく解った。


あの2人の怒りを買ってまで、イツキに絡む気は毛頭ないらしく、


イツキへの嫌がらせは、この一件以降、何も起こらなかった。





posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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