2016年01月12日

早速後悔






『……俺が夏休みとかバイトしてるスーパーなんだけどさ、担当の人、知り合いで、仲良くて…、…で、系列の店がリニューアルオープンで、少しだけでも手伝って欲しいって言われてて…
とりあえず、来週、一日だけ……』



聞けば、その店の責任者と梶原の親が昔からの馴染みで、
高校に上がった梶原は学業第一の手前、シフトに縛られるバイトは出来なかったのだけど、その代わりにこのスーパーで都合に合わせて、働かせて貰っていた。

人当たりも良く頭の回転も早い梶原は、店でも重宝がられ、どうしても人が足りない時の最後の頼みの綱と、時折、呼び出されていた。
最近は勉強を理由に、あまりバイトは出来ないからと断っていたのだけど、


イツキのために、何か仕事はないものかと、当たってみてくれたのだ。



『…そんなに大した仕事じゃないよ、抽選会があるらしくてさ、…ビラ配って、景品配ってっ…、とりあえず、3時間ぐらい…、夕方のピークだけ…』
「やる。…ありがと、梶原」





大まかな話だけ聞いて、イツキは即答する。
電話を切ると、何故だか動悸がして、顔が火照ってくる。


自分が、アルバイトをすると、決まっただけでどうにも…緊張する。
大した仕事ではないと言うけれど、自分が人前に出て何かをするというだけで、それはオオゴトなのだ。



裸ではなく、服は着ていても。
恥ずかしさで、眩暈がする。

そしてやはり、こんな事は止めておけば良かったと、泣きそうな気持になった。





posted by 白黒ぼたん at 21:43 | TrackBack(0) | 日記
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