2016年01月21日

反省会







佐野がホテルのベッドで目を覚ますと、隣にはもうイツキの姿は無かった。
風呂にでも入っているのかと思ったが、その気配もなく、しばらくしてから、先に帰ってしまったのだと気付く。


あわよくば起き抜けにもう一度…と思っていた佐野は、軽く舌打ちしながらも
それでも昨夜のイツキで十分満足したようで、それを思い出しては、腰をもぞもぞさせるのだった。





イツキはホテルを出て、すぐにタクシーに乗り込み、自分の部屋に戻る。
部屋に戻ると、風呂に浸かり、何一つ佐野の痕跡を残さないようにと、念入りに身体を洗う。

石鹸を泡立てながら、どうして昨夜はあんなに簡単に、佐野の誘いに乗ってしまったのかと猛省する。


食事に誘われた時から、多少、ナーバスだったことは解っていた。
勧められるままアルコールを入れれば、自分が拒めなくなることも知っていた。
「遊び」なら勝手にやればいいと、黒川は言うけれど…後から必ず尻軽と罵られるし、
相手が佐野の場合は、寛大に許す時もあれば、そうでない時もある。

なにより、目の前の快楽を欲しがり過ぎる自分が、酷い。




風呂からあがり、ケータイを確認するも、昨夜から黒川の連絡が一切無い事に安堵する。
ふと、…嫌な予感がして、寝室を覗いてみるのだけど、そこに黒川が寝ている事もなく、胸を撫で下ろす。



「……まあ、たまには…、こんなこともあるよね……」



イツキは台所で牛乳を飲みながら、自分自身に、言い訳をするのだった。




posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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