2016年02月04日

久々週末・8






日曜日の夜、黒川はちょっとした仕事で、一ノ宮と出掛けていた。
本当は昨夜から連絡をしていたのにと、少々、愚痴を零す一ノ宮に、助手席の黒川は、はいはい、と返事をする。

管理している店を数件回り、知り合いの事務所に顔を出し、軽い接待を受ける。
さらにこの後も別の場所で…と誘われるのだが、それはまた次回と丁重にお断りする。


「…どうしますか、雅也。事務所に戻りますか?…西崎さんからも、時間がある時に寄って欲しいと言われていましたよ?」
「それも、次だ。どうせあいつの用事は大した事じゃない」
「池袋のマッサージ店の事だと思いますが…」
「お前が行って聞いて来い」



今度は一ノ宮の方が、はいはい、と返事をする。
そうして黒川は、今日はこれ以上仕事をするつもりはないと、早々に引き上げてしまった。








真夜中に部屋に戻り、寝室を覗くと、ベッドの中にイツキがいた。
日曜日の夜で、黒川が外出するとなれば、いつもならイツキは、自分の部屋に帰るはずだった。
物音に気付き、イツキは薄く目を開けて、「おかえりなさい」と言う。


「…まだ、いたのか」
「…だって、マサヤが帰るなって言ったんじゃん。……続き、……するって…」
「そうだったか?」


とぼけたように黒川はそう言って笑って、上着を脱ぐと、ベッドのイツキの隣に潜った。





posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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