2016年03月12日

簡単な罠・8






加瀬や、ましてや西崎に、抱かれるつもりは無かったのだけど
心のどこかでは…逃げ切れるものではないと…今までの経験上、思っていた。
それを意識してしまうと、イツキの身体は本人の意志とは関係なく、勝手にスイッチが入ってしまうので、
なるべく、考えないようには、していたのだけれど。


アルコールや、太ももの上で微かに動く西崎の手や、もし何か…、ほんの少しでも、自制を緩くさせる薬でも入れられていては…

どうにも、止める事は出来ない。





「……さてと。そろそろ行きますか…」

締めの雑炊も綺麗に食べ終わり、西崎がおもむろにそう切り出すと、加瀬も同調し、席を立とうとする。
イツキだけは何故か驚いた顔をして、西崎を見上げる。

「……帰るの?」
「うん?帰らねぇのか?」
「…帰るよ…!」

イツキは勢い立ち上がると、少しフラつき、西崎の肩に寄り掛かる。
脚が痺れたのか、少し、飲み過ぎてしまったのか…そのどちらかだと思った。


「大丈夫か?」


西崎はそう言って、優しげに、イツキの腰に手を回す。

イツキは、びくんと、反応し、その時になってようやく、
自分の身体の中心が、熱く硬く、形を変え始めていることに気付いた。




posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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