2016年04月13日

奇妙な友情・終







「…そっか」


梶原の話を大人しく聞いていた清水は、一言、そう言って、……また手元のグラスを一気に飲み干す。
さすがに飲み過ぎではないかと、梶原は心配そうに清水の顔を覗き込む。



「……結局、俺がビビッて手を引いた隙に、また、ヨリを戻しちまったって訳か…」
「…え?」
「…黒川さんとさ。……ああ、クソ」



清水は、
大きくため息を付いて、そのままひっくり返る様に後ろへ倒れる。

梶原ごときに言われなくとも、うすうす、解っていた事だった。

アレも、コレも、自分を遠ざけるための策略だった。

イツキの虚言に乗り、黒川や西崎の思惑通りイツキと距離を取ってしまった。

ようやく気が付いた所で、すでにイツキは、黒川に戻ってしまった後なのだ。




天井の電球がまぶしいと言う風に、清水は顔を手で隠すのだが、それはまるで泣いている風にも見える。
梶原はテーブルの上を片付けるフリをしながら、清水の様子を伺う。



「……清水さんって、意外と…、可愛いとこがあるんですね」



うっかり、そう口を滑らせてしまい、その後、大変な反撃を食らうのだった。







posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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