2016年04月14日

慌てるイツキ






「…飲んだ?……先輩と?……梶原の家で!?」
「………イツキ、………声がデカい……」



朝。
珍しく表情が冴えない梶原にイツキがどうしたのかと尋ねると、
梶原は昨晩、清水と2人で酒を飲み、少々、過ぎてしまったと言う。
体調の悪さと、多少の後ろめたさもあり、梶原はイツキに声を抑えろという風な手振りをする。
当然清水は、そんなコンディションの日には、無理をしてまで学校には来ない。



「……なんか、……ゆっくり話がしたいとか言って…、そういう事になっちゃって…
ああ、でも、割と楽しかったんだけど…、………お酒はなぁ……、飲み過ぎちゃ、ダメだなぁ………」



一端の呑兵衛のような事を言って、梶原は持って来たスポーツ飲料のペットボトルを開けた。



「…何、話したの?……俺のこと?………先輩から、何か、聞いた?」
「…んー、……まあね…」
「…何?…何?……何の話?……どれの話?」
「…んー?」



予想以上にイツキが喰いついてくるので、梶原は少し驚くのだけど
なんとなく、悪い気はしない。
どんな形であれ、自分に興味を持ってくれるのが嬉しくて、
「……何だったかなぁ、ふふ」と、適当にはぐらかして、楽しんでみるのだった。



イツキにしては
自分の裏の世界を知っている清水が、梶原に何の話をしたのか、気が気では無い。
黒川の事だろうか、西崎の事だろうか、それとも清水自身…。
それとも他の事だろうか、……レイプの事か、……ビデオの事か…、あとは何か……。



心配事が多すぎて、慌てていた。




posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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