2016年04月21日

新顔






イツキが事務所へ行くとそこには一ノ宮と、もう1人、見た事がない男がいた。
細身の、目つきの鋭い男。日本人ではないような…感じ。
とりあえずぺこりと頭を下げると、男は静かに微笑み、頭を下げる。



「…ああ、イツキくん、社長は少し遅れて来るそうですよ。……リー君は、……初めてでしたか?」


コーヒーを淹れていた一ノ宮はカップを二つ持ちながら、イツキを見て、新顔の男を見て、もう一度イツキを見る。
イツキは少し不安そうに、小さく頷く。


今日の…、仕事相手では無いとは…、思うのだけれど…。
そうやって紹介された男と、そのままホテルに行かされるのも、良くある話。



「今、横浜の仕事を手伝って貰っているリー君です。しばらく、こちらと行ったり来たりなので、会うことも多いと思いますよ。
リー君、彼が、イツキくんです。…ご存じですよね?……社長の大切な方です」



一ノ宮はコーヒーカップをデスクに置いて、お互いを紹介する。
男はすでにイツキを知っていたようで、特に様子を変えることもなく、もう一度頭を下げる。

イツキは、一ノ宮が自分を「社長の大切な方」と紹介したことに驚いてしまって、無駄に照れ、一人、慌ててしまうのだった。





posted by 白黒ぼたん at 21:47 | TrackBack(0) | 日記
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