2016年05月04日

虹の橋






黒川が運転する車の助手席にイツキは座り、
ぼんやりと、窓の外を流れる夜景を眺めていた。
もう、「仕事」は無いと、言い聞かされ宥められて来たのに
手伝いだ、付き合いだと言う…、あの時間は、一体何なのだろうと思う。

黒川も、少しは、悪いと思っているのだろうか
静かにハンドルを握る、その回りの空気が、いつもとは違った。




「………あ。ここ、………好き……」




道路は、大きな川に掛かる煌びやかな橋に向かう。
向こうには順番に色を変える観覧車も見える。
地理に疎いイツキは、その場所の名前も知らなかったが
時折、通る、この景色が、好きだった。



黒川も、イツキがこの場所を好きな事を知っていた。



わざわざ遠回りして、この道を選んだのも
やはり多少の、罪悪感からだったのかも知れない。





posted by 白黒ぼたん at 00:14 | TrackBack(0) | 日記
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