2016年06月03日

清水の自信






昼休み。
イツキは梶原と大野の三人で、昼食を取っていたのだけど
食べ終わるとすぐに梶原と大野は委員会の仕事があると、席を立ってしまう。
イツキは甘いコーヒーを飲みながら、一人きりになってしまい、
もう、今日は…、このまま帰ってしまおうかとも考える。


「……5限は…、現国…。……日数は…、………ギリギリ……」


イツキは指で日数を数え、なんとなく、くすくすと笑う。
欠席が多いイツキには、休んで安全な授業など、ほぼほぼ残ってはいない。
そんな事は自分でも解っていて、イツキは笑いながら、コーヒーのストローを啜った。



教室に戻ろうと席を立つ。
食器を返却口に戻し、ふと目をやると
食堂の隅の席に、一人で座っていた清水と、目が合ってしまった。

清水とは、今日は、変なタイミングでばかり、会う。
別に、朝の景色の言い訳をしたいとか、イロイロな弁解をしたいとか、そういう事でも無いのだけど
目が合って、まるで無視というのも逆に気まずくて、イツキは小さく微笑む。


けれど清水は分かりやすく不機嫌な顔を見せる。
うっかり、こちらに近寄って来そうな様子のイツキを牽制するように、持っていた食器をガチャンとテーブルに置き、勢い、席を立つ。



「……しばらく、俺の傍に来るなよ、イツキ。
俺は、冷静でいられる自信は、無いぜ?」



そして、イツキの傍を通り過ぎると、顔も見ずに、
そんな事を言うのだった。






…先輩、食器、片づけたー?
posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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