2016年06月24日

ミナヅキイツキ・15







黒川は、ずるい。そんな事は解っている。
時間をかけ、身体を重ね、身も心も溶け、朦朧となった時にしか
本当の事を言わない。




最後に、ようやくお互いが満足して、スイッチが切れたように、ベッドにばたりと落ちる。
たまたまなのか、そうではないのか。黒川が腕を伸ばすと、イツキは身体を寄せ、その中に納まる。

まだ、息が荒い。



「……やはり…」

ほぼ独り言のように黒川が呟く。
イツキが顔を上げ黒川を見ると、黒川も顔を傾け、イツキを見る。


「……いいな。……お前が、いい」
「………それは…」


黒川の言葉にイツキが答える。
意外と、声が掠れていて、一度、口と…目を閉じる。
そして、目を閉じたまま、尋ねる。


「……俺が、すきって、こと?」

「ああ」



思ったよりも早く黒川が返事をするので、イツキは驚き、また黒川を見上げる。
目が合った黒川は、ニヤリと笑い、



「……まあ、そんなトコロだ」



と、付け加えるのだった。





posted by 白黒ぼたん at 23:29 | TrackBack(0) | 日記
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