2016年09月01日

違和感








それは、多少、黒川も思っていた。




「…昼過ぎに西崎の事務所に行って、封筒を受け取って来てくれ。
一ノ宮に確認して貰ってから、宅急便で出せ。今日の集荷に間に合わせろよ。
あと、日本橋には20時だ。ちゃんとスーツを着て来い。
……もしかしたら、…そういう事もあるかも知れん。……準備して来た方がいいかもな…」

「…はぁい」



まだ、ベッドから起きる事が出来ないイツキを残して、黒川は先に出掛ける。
あれこれ用事を頼み、夜には、もしかしたら一仕事あるかも知れないと言うのに、
イツキは軽く返事をし、気だるい身体をもぞもぞさせながら、いってらっしゃいと、布団の中から手を振る。


まあ、言われた事は、守るのだろう。
不満も、愚痴も言う訳ではない。
全てが終わった後は、黒川の腕に抱かれ
少し拗ねた顔を見せるのだろうけど、それくらいだ。



黒川の指示に大人しく従い、傍らで、身体を寄せ、微笑む。
それは、申し分のない存在の様に思えるのだけど、いささか、従順過ぎる。

黒川との距離の取り方は、かなりの波があって、こんな時期も、無いことはないのだけど、


今回は少し、感じが違うな…と、黒川は思っていた。



posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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