2016年10月09日

台風の日・最終話







清水が西崎の息子と知り、意識して距離は取っても、…決して嫌いになった訳ではない。
黒川は、嫌な出来事が多すぎて、どうにもやるせなくなったとしても、心底憎む事が出来ない。
しがらみのアレコレを捨てて、どこか遠くで、一人きりになってみたい。

その時に、誰に傍にいて欲しいと思うかは、その時にならないと解らない。






部屋を出てフロントで会計を済ませる。
外に出ると、台風はすっかり過ぎ青空が見え、…自分たちが何の為にここに来ていたのか戸惑う。
思わず、清水とイツキは顔を見合わせ、笑ってしまう。


「台風、あっという間だったね」
「ああ。……酷いのなんて、一時だ。……その時だけ、じっと大人しく我慢してりゃ…どうにか、なる」
「……それ、台風の話?」
「……ああ。……そうだろ?」


そんな話をして、二人、駅までの道を戻るのだった。






おわり
posted by 白黒ぼたん at 00:49 | TrackBack(0) | 日記
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