2016年11月11日

悪循環・3







笑う、加瀬を、イツキは厳しい目で睨む。
清水の相手が自分だと、結局は、自分で白状してしまった。

あの日、本当に、加瀬の言うフシダラな行為は無かったのだけど
きっとそれはいくら説明したところで、まるで信用はしてもらえないのだろう。



「……それで、それが、何か…?」
「…駄目だよねぇ。高校生の、男の子二人が、そんな事していちゃ…」
「…でも、俺、先生ともしてるでしょ?……じゃ、それも駄目な事、だね…」
「ふふ、…そうだねぇ」



とりあえず。…無駄な努力と半分は解っているけれど…一応、抵抗をしてみる。
実際、こんな事はもう嫌だったし、あまりにも続くようなら、黒川に怒られる事を承知で、すべて話してしまおうとも思っていた。
…黒川に、どうしてそこまで『学校』に拘るのかと聞かれると、答えに、困るのだけど。
目の前の問題を一つ一つ解決するために回り道をし過ぎて、本当の道に迷ってしまったようだ。



「でも、イツキくん。君は、そういう子でしょ?」



イツキの前に立つ加瀬は、手をイツキの腰にあてがい、指先をさわさわと動かして見せる。どんな事情と状況であれ、最初から、答えは決まっているのだと、加瀬が思う事が悔しい。



「……ええ。……俺、……そういう子です。……俺が誰の『女』か、先生、知らないんですか?」

「知ってるよ。黒川さんでしょ。西崎さんの…、清水くんのお父さんの、ボスでしょ?
私が言いたいのはね、イツキくん。君が…

ご主人の部下の息子にまで手を出す、淫乱な子なんだねって、ことだよ」





posted by 白黒ぼたん at 00:10 | TrackBack(0) | 日記
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