2016年12月03日

二人の時間






ベッドの上で。
イツキの首筋に唇を這わせていた黒川は、ようやく、その事に気付く。


「……髪、……切ったのか…?」
「え?……ああ、うん。今日、やっと。少し時間が空いて…」


黒川が少し顔を上げてイツキを見ると、薄明りの中、イツキは綺麗に微笑む。


「…本当は、髪の毛切りに行っただけなのに…、仕事、手伝うことになっちゃって…」
「物好きな奴。…面倒な事には、関わるなよ…」
「でも、楽しいよ。みんな優しいし。…今日は店長さんの奥さんが手伝いに来て…」
「……ふん」


黒川は、そんな話はまるで聞いていられない、という風に鼻を鳴らし
再び、イツキの身体に、指先と唇を這わせ始める。
イツキは自分の胸の上に来た黒川の頭に、手をやり、髪の毛をくしゃりとする。


「…マサヤも、来る?…切って貰う?」
「行くかよ、そんな所。どうせ剃刀も使えんのだろう」
「えっ、…そうなの?……床屋さんと、何か、違うの?」
「そんな事も知らないのか、馬鹿が…」


イツキの胸の突起に指を引っかけながら、黒川は視線だけチラリと、イツキを見る。
イツキは話が聞きたいのが半分、乳首がくすぐったいのが半分、そして、下半身が落ち着かなくなって来たのが半分と…
計算の合わない身体を持て余し、腰をくねらせる。


「……マサヤは…いつも……、角の…、床屋さんだもんね。……俺も、今度……」
「いいから、もう黙れ、イツキ」
「……んっ…」


そう言って、黒川がイツキの中心に手を掛けると、否応無しに、イツキの言葉が止まる。
何気ないお喋りも楽しいのだが、この後は、



二人だけの、時間だった。





posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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