2016年12月27日

お疲れさま会・2






食べ物と酒が少し入ると、イツキもようやく今日の失敗から立ち直る。
二週間。おおむね、よく頑張ったのではないかと思う。


「今までバイトした事無かったんだ?ちゃんとしてたじゃない。接客とか、妙に落ち着いたトコもあって、感心してたんだよ」
「…そうかな…。…お客さんが、お姉さんばっかりだったから…、それも良かったのかも…」
「何?見かけによらず、女好き?」
「違います。……安心って言うか…、構えなくもいいって言うか…」
「ふぅん?」


イツキの言う事が解るような、解らないような気もする。
ミツオは自分のグラスに口を付けながら、はにかんだ笑顔を見せるイツキを眺める。



「…カレシは、何か言ってた?…イツキちゃんがバイトするの、心配だったんじゃない?」
「彼氏…。…別に、いつも馬鹿にされるだけです…。…心配なんて、しない……」
「でも、様子、見に来たじゃない」


ミツオがそう言うと、イツキは何故か照れて耳まで赤くする。
ようやくこの話が聞けると、ミツオは慎重に話の糸を手繰る。
ミツオはイツキに気が無い訳ではない。
仕事中は我慢していたとはいえ、聞きたい事は、山のようにあるのだ。


「思ったより年上の人で驚いたよ。ふふ。イツキちゃん、可愛がられてるんでしょ?」
「…まさか!…全然だよ!」
「あはは…」



軽く笑って、流しながら…、酒を飲みながら、ミツオはイツキとの間合いを詰める。




posted by 白黒ぼたん at 22:16 | TrackBack(0) | 日記
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