2017年01月16日

迷走イツキ







加瀬の腕を振りほどき、今日のところは何事もなく、その場から逃げ出すことが出来た。
とりあえず早く学校を出てしまおうと、小走りで廊下を抜け、階段を駆け下りる。


もし、自分が何か、進路先を決めたら……そこに加瀬は介入してくるのだろうか。
それ以前に、卒業できるかどうかの判断に、加瀬が関わってくるのだろうか…
その、どの場合にも、相当の対価が必要なのだろうと……イツキは頭の片隅で考える。

どうして自分の学校生活に加瀬を絡ませてしまったのだろうかと

思い悩みそうになってしまったが、それは酷く落ち込みそうな問題なので、今は止めておく。





駅前の賑やかな通りをふらふらと歩く。

大きな書店が目に付き、なんとなく、入る。
そこでも大学や専門学校の案内のコーナーに行くのだが、ただ立ち尽くし、背表紙だけを眺める。
すぐ横に、制服姿の男子高校生が来て、「…すみません」と、イツキの目の前にあった本に手を伸ばす。
イツキは、自分がこの場所に酷く不釣り合いな気がして、そこからも、逃げ出す。



「……どうしようかな…」



何の答えも見つけられないまま、部屋に帰る気もせず
また、なんとなく、ふらふらと街中を歩きだす。

次に目に付いたのは、目抜き通りに面した、スタイリッシュな美容室だった。




posted by 白黒ぼたん at 23:45 | TrackBack(0) | 日記
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