2017年01月19日

イツキとミツオ@






イツキがミツオと連絡を取ったのは、その数時間後。
新宿から地下鉄で二つほどの、ミツオの自宅の最寄り駅で待ち合わせる。
コンビニで缶チューハイやスナック菓子を買い、部屋に上がる。
黒を基調としたインテリア。雑誌で見るようなオシャレな部屋。それでも片隅には部屋干しの洗濯物などが掛かり、ミツオがここで生活をしているのだという感じがする。





「……で?……どうしちゃったの、今日は?」


缶チューハイを2,3本飲んで、一通りありきたりの話をした後に、ミツオが切り出す。
イツキは半ば、ここに来た目的を忘れかけていたようだが…目を丸くしたままミツオを見つめ、グラスに口を付ける。


「……俺、……美容室のお手伝い出来たの…、楽しかったです…」
「そう!?……ああ、そう言って貰えて逆に嬉しいな。…急に頼んじゃったのにね、本当に、良く頑張ってくれて……」
「……おれ、何か仕事って…、出来ると思う…?……おれみたいなのでも」


幾分酒に酔っているのか、イツキは若干、舌ったらずな口調になっている。
その様子が可愛いと、ミツオはこっそりソファの、隣に座るイツキとの距離を縮める。


「イツキちゃん、ちゃんと仕事してたじゃない。本当に。もっと、ずっと一緒に、仕事したかったよ?」
「おれ、馬鹿だよ?……学校だって、あんまり行ってない。……得意なことなんて…、……えっちなこと、ばっかりだよ……」
「……うん?」

「ミツオさんだって、おれの、そういうトコ……知ってて、おれに声、掛けたんでしょ?
…もしかしたら、…そういう機会があるかもって…、ちょっとは思ったでしょ?」



イツキは持っていたグラスをテーブルに置くと、距離を縮めたミツオに、さらに近づく。
身体を摺り寄せ、顔を近づけ、甘えるように下から見上げる。





posted by 白黒ぼたん at 21:45 | TrackBack(0) | 日記
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