2017年01月21日

イツキとミツオB







イツキは、本当はミツオを試すつもりで来たのだった。
ミツオが、イツキの、セクシャルな部分抜きで、本当に一緒に仕事がしたいと思えば、吉。
少しでも自分のカラダ目当てなのだとすれば、アウト。

今のイツキには、自分を判断するのは、セックス有りか、無しか、そのどちらかで
そしてそれを測るには、自分の身体で試す以外、方法を知らなかった。






ミツオは、
意外と、良い男だった。
イツキとの出会いは電車内の痴漢行為からだったが、
それは純粋に、イツキを、可愛く思ったからだった。


イツキを部屋に招いた時点で、すでに股間はパンパンに張っていたが
イツキが、何かに、悩み迷っている事は解っていた。





「イツキちゃん、それを、聞きに来たの?」
「…………別に。………どうでもいいんだけど……」



イツキの嘘は、下手糞過ぎる。




「……イツキちゃんとの仕事、良かったよ。……そりゃ、足りない部分はあったけどさ。
こう、場が、穏やかになるって言うか、和やかになるって言うか…。
ホスピタリティって言うのかな…、人と接するっていうのが…その、尽くすって言うか、してあげるっていうのが自然に出来てて、その…エロい意味じゃなくて…

自然と相手の気持ちになってあげられる…、そういう感じが…、イツキちゃんに合ってたと思うよ。
そういう仕事、美容師に限らずさ、イツキちゃんに合う仕事、あるよ、絶対」



そう話してから、ミツオは、自分がいやに恥ずかしい言葉を並べたと、赤面する。
ワインを飲もうとグラスを持つも、すでにイツキに飲まれてしまい空で、慌てて立ち上がりキッチンに向かう。
そしてボトルを持ち帰り、グラスに注ぐ。


「は、は、は。クソ真面目な事言っちゃった。いや、でも、マジで………」


グラスにワインを注いで、イツキを見ると

イツキはぽろぽろと涙を零していた。



誘っているつもりは、毛頭、無く。




posted by 白黒ぼたん at 23:00 | TrackBack(0) | 日記
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