2017年02月08日

普通のイツキ






朝。
イツキは普通に教室に入り、梶原や清水に、普通に挨拶をする。
自分の席に着くとカバンから缶コーヒーと教科書を出して、さも勉強していますという風にパラパラとやる。
授業が始まると、寝ずに、ちゃんと、教師の話を聞き、黒板の文章をノートに書き写したりする。

シャープペンの頭を唇に押し当て、考え込む素振りを見せる。
何を思いついたのかくすっと笑い、気を取り直すように深呼吸して、また、勉強に戻る。



昼休みには食堂へ行き、梶原と大野と一緒に食事を取る。
日替わりランチは白身魚のフライで、ライスは少な目。それに、売店で買った、粒あんがぎっしり入ったあんぱんを食べる。
梶原と大野が、勉強と、受験対策と、ゲームの進み具合の話しをするのを、笑顔を浮かべながら聞く。
そして、コップのお茶が無くなったからと、一度、テーブルを離れる。




「……今日のイツキ…、普通だな…、なんか…」

カウンターでお茶を貰うイツキを眺めながら、梶原がそうつぶやく。

「…うん?…いいだろう、普通で。…逆に、普通じゃないって、どんなんだよ?」
「…まあ、そうなんだけどさ。いい事なんだろうけどさ。…なんか、拍子抜けする」
「…はあ?……お前、何言ってるのか、解らないよ?」



大野が呆れたように溜息を付いた頃、イツキがテーブルに戻って来る。

普通じゃなくても、普通でも、梶原は、イツキが気になって仕方ない様子だった。







ま、何事もないフツーの日です。
posted by 白黒ぼたん at 00:30 | TrackBack(0) | 日記
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