2017年02月16日

馬鹿な子・3






「……そんなこと、勝手にしたら…、……マサヤが怒る…」
「はぁ?勝手にしているのはお前の都合だろう? …お膳立てしてやってる、俺の身にもなれよ」
「……だから、そんな事、頼んでない…」
「解らない奴だな。…ギブ・アンド・テイクくらい、いい加減覚えろよ。お前にやれる事なんて、ヤる事しか無いだろう!」



西崎がまた大声を出しイツキを威嚇した所で、事務所の扉が開き
黒川が入ってくる。

黒川はただならぬ雰囲気を感じたのか、西崎とイツキの顔を交互に見遣り、そして、どうでも良いかと言う風に、ふんと鼻を鳴らす。



「社長。お疲れさまです」
「……ああ、西崎。待たせて悪かったな。…一ノ宮は2.3時間、遅れるらしいぜ」
「そうですか…。じゃあ、出直しますか…」
「いや、他にも頼みたい事がある。パピヨンのマスターと話して来たんだが……」



黒川はデスクに向かい、手に持っていた封筒から書類を出し、広げる。
西崎もその傍に行き、書類を覗き込む。
ソファに残っていたイツキはどうしたものかとキョロキョロし、うっかり、黒川と視線を合わせてしまう。


黒川もチラリと見る。

そして、本当にただの気まぐれで、さして興味もない事を、こんな時に限って言ってみたりする。


「…揉めていたな、イツキ。…ふふ。西崎と痴話喧嘩か?」
「…ちが……」

黒川の軽口にイツキが反論しよう口を開くと、それよりも先に、西崎が話し出す。


「こいつ、我儘なんですよ。加瀬さんと…、ほら、学校の副理事の…、世話になってるじゃないですか…、
一席持つって言ってるのに、嫌だとか言い出して…。初めての事でもあるまいし、…今さら断る意味が解らないんですよ」





posted by 白黒ぼたん at 21:19 | TrackBack(0) | 日記
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