2017年02月19日

馬鹿な子・5






黒川が二人の部屋に戻って来たのは、真夜中を過ぎた頃。
珍しく、部屋中の明かりは消され、イツキはベッドの中に埋もれる様に眠っていた。
黒川は、イツキがちゃんとそこに居る事を確認すると安心したように小さな笑みを浮かべ、シャワーを浴びに行く。


ざっと済ませ、リビングに入ると、キッチンの暗がりにイツキが立っていて、驚く。


「……起こしたか」
「…お水、飲みに来ただけ」


イツキは冷蔵庫から水のボトルを取り、コップに注ぐ。そしてもう一つコップを用意すると、黒川にと、カウンターの上に置く。


「マサヤ、ご飯、食べた?」
「あ、ああ。…西崎とラーメン屋に行ったよ」
「俺も、ラーメン食べたよ。…カップラーメンだけど」


イツキはくすっと笑い、コップの水を飲み干し、小さな声でおやすみを言うと、また寝室に戻って行った。



黒川は煙草を一本吸い、それから、寝室に入る。
イツキは最初に見た時のように、ベッドの中に埋もれる様に眠っていた。
少し毛布をめくると、イツキの頭が見えて、黒川は何気に手を当てる。
本当に眠っているのか、髪を梳くように指を絡ませても、目を覚まさない。

ベッドに上がり、覆うように上から覗き込み、こめかみにキスをする。




「…マサヤ」



突然、普通にイツキが話し出すので、黒川はまた、驚く。








「……ひぃぃっ」
posted by 白黒ぼたん at 21:06 | TrackBack(0) | 日記
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