2017年03月01日

馬鹿な子・11







それはちょうど先端をくぐらせたあたり。
イツキも加瀬もコトの真っ最中で、少しの物音には気付かない様子。
扉が開き、人の気配がする。
加瀬は西崎が、様子を見に来たのかと、横目で後ろを伺う。




「……ああ、お構いなく。どうぞ続けて」




男の声に、加瀬は思わず後ろを二度見する。扉の枠にもたれかかり煙草をふかす男は西崎ではなかった。


「…あ、…あ…、……あんた、誰だっ?」

見覚えのない男に加瀬は驚き、素っ頓狂な声を上げる。
思わず身体を起こし、掴んでいたイツキの腰を押す。四つん這いだったイツキはそのままぺしゃんと倒れ、ベッドにうつ伏せになる。
そうなって初めて、何かが起きたことを知った。



「…だっ、誰だ?…なんで…?……に…西崎さん、これは一体どういう事だ?」
「西崎は帰したよ。……あんた、俺を知らないのか。……お目出たい男だな」



言い合う男たちの声に、イツキはもぞもぞと身体を動かし体勢を整える。
毛布を手繰り寄せ、身体に巻き、思いもよらなかった男の姿を見る。



「………マサヤ……」


そこに立っていたのは、黒川だった。
その姿に息が止まるほど驚いたのは、加瀬ばかりでは無かった。





posted by 白黒ぼたん at 23:41 | TrackBack(0) | 日記
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