2017年03月14日

馬鹿な子・20






黒川は
自分の上にいたイツキの、頭の後ろに手をやり…そのまま、胸に押し当てる様にして、抱き締める。
イツキは黒川の腕の中で、身動きが取れなくなり…、しばらく、じっと息を潜める。
お互い顔も見れず、どんな表情をしているのか解らない。
どちらのものか区別がつかない、心臓の鼓動が聞こえる。



「……糞」


黒川は小さく悪態をつく。
けれどそれは決して、怒っている訳ではないようだ。



二人でぐるりと向きを変え、横向きに。
少し身体を離し、顔を突き合わせ、見つめ合う。

黒川は、怒りというより、むしろ呆れたような、気が抜けたような表情で
それを見てイツキも安心する。

イツキが、小さく、微笑むと、黒川はふんと鼻を鳴らす。



「……とにかく。自分で面倒見切れなくなるなら、安売りはするな。いちいちお前の尻拭いなんぞ、できん。
くだらん揉め事を起こすようなら、高校に通うのも考えるぞ。…お前は、俺の言う事を聞いていればいいんだ。
だいたい……」



また小言を言いかけて、止める。



とりあえず二人は、一度、キスをすることにした。





posted by 白黒ぼたん at 21:53 | TrackBack(0) | 日記
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