2017年03月21日

馬鹿な子・最終話







翌日、二人は何事も無かったように、普通にホテルを後にする。
あまり口も開かず、目も合わせないのは…若干、夕べのコトが、甘すぎ熱すぎた為だろう。

交わった瞬間の高揚した気持ちが、世界に二人だけの濃密な時間が、夜が明けてまで長続きするほど、まだ二人は本当の恋人同士ではないようだ。



それでもイツキは別れ際にもう一度、黒川に礼を言い、
黒川も軽く、悪態を付く。
そして、仕事が忙しいなどといつもの言い訳をして、イツキを残し、どこぞへと行ってしまうのだった。








「………マサヤはさ。……優しくしてくれるなら、ずっと、優しくしてくれれば良いんだよ。……意地悪言ったり、俺を他の男に抱かせたり、俺のこと、どうでもいいみたいに扱って……、そのくせ、何かあると、結局優しくて……、エッチもものすごく良くてさ……

俺、どっちの気持ちでいればいいのか、解んなくなる。

……うっかり、……もう、マサヤの傍にずっといちゃおうかな…とか、思っちゃうんだけど……、あいつが今まで俺にして来た事、思うと……それもちょっと、悔しいって言うか…

………ね、どう思う、佐野っち」


夜。どうにも気持ちの収めどころが解らないイツキは、佐野を呼び出し愚痴を並べる。
佐野は、ラーメンを啜りながらイツキの話を聞き流し、西崎の機嫌が酷く悪かったのはコレのせいかと思い当たる。


「………あー、まあ、急いで答え、出さなくても良いんじゃね?  そんな簡単なモンじゃねぇだろ、多分」


佐野の適当な返事に、イツキは神妙な顔をして

「…うん」と、小さく、答えるのだった。





ひとまず、終わり。
まだ書き足りない事もあるんですが、ちょっと膨らみ過ぎちゃったので…

結局、黒川の溺愛ぶりばかりが目立つ話になってしまいました…笑
posted by 白黒ぼたん at 07:25 | TrackBack(0) | 日記
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