2017年04月03日

朝のふたり






朝。
イツキは学校に行くと言うし、黒川は、真面目な仕事があると言うので
二人は渋々ベッドから起き、リビングで熱いコーヒーを飲む。
最近、購入したコーヒーメーカーは、ボタン一つで一杯ずつ抽出できるポーションタイプのもので、誰が淹れてもそこそこ美味しい。
黒川はブラックを、イツキは牛乳を入れ、ニュース番組を眺めながら、昨日の残りのバゲットを食べる。


「マサヤ、…パンにサラダとコロッケ挟む?」
「いい。…俺はもう行くぞ。一ノ宮の車が来る。……乗って行くか?」
「んー。いいや。もう少しゆっくりしてから、出る」



慌ただしくコーヒーを飲み干した黒川は、ソファから立ち上がり、ジャケットを羽織る。
イツキも一緒に立ち、黒川のジャケットの襟の後ろを直したり、テーブルに置いてあった煙草を手渡したりする。



「…マサヤ、今日は俺、どうすればいい?こっち、来る?来ない?」
「…好きにしろよ」
「マサヤはどっちがいい?」
「知るか」



黒川が素っ気なく返事をしたところで、黒川のケータイが鳴る。
迎えの一ノ宮が到着した合図らしい。
黒川はケータイを耳に当てたまま玄関に向かい、振り向きざま、イツキに軽く手を挙げただけで、そのまま部屋を出てしまう。




「……じゃー、……来ないー…」


イツキはその場に立ったまま、拗ねたように口を尖らせ、そう、つぶやくのだった。



posted by 白黒ぼたん at 22:10 | TrackBack(0) | 日記
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