2017年04月06日

朝の教室・1







清水は、以前ここの養護教諭だった美和と関係を続けていたが
歳が離れていることや、お互いの立場の問題から、どうにも、結婚を前提とした恋人同士…にはならないようだった。

今朝も一緒にホテルを出て、美和の車で学校へ送ってもらい、美和は自分の職場へと急ぐ。

午前の授業は場所を移動しているようで、教室には誰もいない。
…中途半端な時間に来てしまったと、清水はふんと鼻を鳴らし、自分の席でぼんやりとケータイなどを眺める。



どうにも、気が晴れない。
そしてその理由の一つが、教室に入ってくる。



「……あ」


清水と同じく、何かしらの理由で遅刻をしたイツキが、少し驚いた顔を見せた。

「……先輩。…おはようございます。……みんなは?」
「知らね。…どっか、ホールとかじゃねぇの?」
「……そうですか…」


二人きりで気まずいとはいえ、立ち去る事も出来なくて、イツキは自分の席に着く。
コンビニの袋をガサガサとやって、昼飯用にと買って来た菓子パンと缶コーヒーを開ける。
イツキの席と清水の席は、教室の端と端で、話をするには少々遠い。
無言でいることも、かといって大声で話をすることも、微妙で…、とりあえずイツキはメロンパンを食べ始める。


「…朝メシ?」
「……えっ……あ…」


おもむろに、清水は席を立ち、イツキの席の前に座り直す。





posted by 白黒ぼたん at 22:00 | TrackBack(0) | 日記
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