2017年04月13日

朝の教室・最終話







「…なんだ。連絡してくれれば良かったのに。急に視聴覚室に移動になってさ、変なドキュメンタリー映画、見させられて……」


教室に戻って来た梶原は、留守にしていた理由をイツキに話すのだけど
イツキの返事は上の空で、大した興味もないようだった。

梶原はふと、イツキの視線の先を探す。

数名の女子の集まりの向こうに、清水がいる。

何故だか、梶原は胸が締め付けられるように苦しくなるのだけど、…あえて押し黙り、それには気付かないふりをした。







イツキと清水は、お互い、気持ちが無くなって、離れたわけではない。
嘘の理由を並べ立て、無理やり距離を取ったとしても、やはりどこかに、愛しい気持ちは残っているのだ。

イツキはともかく。
未だ、清水は、その整理がついていない。







その日の授業をどうにか終え、イツキはため息交じりに帰り支度をする。
久しぶりにどこか…ラーメンでも食べに行こうという梶原の誘いをあっさり断り、教室を後にする。
梶原は、とりあえず駅までは一緒に帰ろうと、横に付いて歩き、あれこれ、楽し気な話題を振って来る。

梶原の好意は、素直で、明るい。

断るのは申し訳ないのだが、それでも、イツキを少し、幸せな気持ちにさせた。







このお話、もう少し続きます!?
posted by 白黒ぼたん at 22:55 | TrackBack(0) | 日記
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