2017年04月19日

はやり病・4






「……先輩、俺…。今、マサヤと…、…いい感じなんです。…イロイロ、あったけど、今は落ち着いてて…、…だから……」


イツキと清水はキッチン前の廊下で、少しの距離を残して向かい合い、立ち話をする。
先にイツキが口を開いたのは、清水に対する牽制だったのだが、それは間違いではない。
清水を嫌いな訳ではないが、今は、黒川との間に無用な波風は立てたくない。


「…いい感じ、ね。…あんな、ヒデー男なのにな…」
「……本当だね…」


黒川がどれだけ酷い男なのか、イツキが一番良く知っている。
それでも今は、自分がこんな事を言ってしまうのが可笑しくて、少し照れてしまう。

くすっと笑い、はたと、今はそんな空気ではない事に気付く。

清水の様子を伺い見ると、清水は、穏やかに微笑んでいるように見えて、実は違った。




「…えっと、だから……」




のろけではなく。とにかくどうにかして清水を説得し、遠ざけようとするイツキの口を、清水は簡単に塞ぐ。



ちょっと身体が傾いたかと思う間に、清水はイツキに迫り、勢い、壁に押し当て

開いた、イツキの唇に、自分の唇を重ねた。




イツキは驚き、すぐに離れようと、清水の身体を押しのけようとするのだけど
逆に清水は腕をイツキの腰に回し、きつく抱き締め、身体をさらに密着させた。




posted by 白黒ぼたん at 21:45 | TrackBack(0) | 日記
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