2017年05月27日

大嫌い







ホテルの部屋で、イツキは男に抱かれていた。
「仕事」ではない。「黒川の仕事の手伝い」だった。
イツキが手伝う事で、抱えている案件が早く片付く、と。
それが互いにとっても一番なのだと、ウィンウィンなのだと。

それらの全てが、詭弁であることなど、重々解りきっていたけど。




「…いいね。…いいよ。…根元までずっぽりだよ。いやらしいねぇ…。
…中の、どこで、締め付けてるんだい?
ああ、そう。……引き込まれそうだよ……、ああ……」


正面からイツキを抱いた男は、事細かに状況を説明する。
味わうように、ゆっくりとイツキを堪能する、その間合いがまだるっこしくて
イツキは腰を揺すり、頭を振り、足りない分をどうにか補おうと、甘い声で男を誘う。

男の手が、イツキの乳首を触る。
張りつめ、ツンと勃ちあがったそこは、軽く撫ぜられるだけでも、痛いほど感じる。


「ふふ。乳首、気持ちいいのかな?……。可愛いおっぱいだね。こんなにコリコリにして…。……可愛いねぇ……」


身体の焦れと、男の言葉のくすぐったさに、イツキは顔を横にむけ、誤魔化すように手の甲を口元に当てる。


「……可愛いねぇ」


イツキの素振りに、男はもう一度、そんな事を言う。
そう言われる事が、…実は、イツキは、少し…嬉しくて…





そう思ってしまう自分が、酷く、大嫌いだった。





posted by 白黒ぼたん at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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