2017年07月18日

夜の駅前・終








「ギョーザは俺のオゴリ」
「いやっ、俺が食べたんだから、俺が払います」



会計の前に少し揉め、結局自分が食べた分は自分で支払い、店を出た。
夜の駅前は独特の賑やかさで、人混みのどこかにイツキがいるのではないかと、眺めてしまう。


「……梶原」



呼ばれて梶原が顔を向けると、清水は煙草を口に咥え、火を付ける所だった。
あまりに違和感のない様子に、梶原は、たしなめる事さえ忘れてしまう。


「…あいつの事、見てやれって言ったけど、…お前も、気を付けろよ?
離れてても、傍に居過ぎても、駄目だ。巻き込まれる。
ヤバくなったら、速攻で逃げろ。それでも…、あいつを、傷付けるなよ?」

「………よく、意味が解らないです……」
「…ああ、……そうだな…」


清水は自分でも整理がついていないと言った風で、紫煙を吹かすと、頭をガシガシと掻いてみる。
そして、梶原に「……飲みに行くか?」と誘うのだけれど、当然それは断り、


二人は、その場で、別れるのだった。





清水は、一度でもイツキの手を離してしまった事を後悔していたし
梶原は、このままイツキと離れてしまう事を危惧していた。

生半可に残るイツキへの想いが、間違いなく今後の火種になると

この時にはまだ誰も、知りようが無かった。





posted by 白黒ぼたん at 23:50| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
こんばんは
大火事
起こって欲しくない
でも読まないなんて選択肢はない
Posted by kiha at 2017年07月20日 01:23
大火事、大惨事になっても、お付き合い下さい♪
あんまり、酷くしないように……
酷くても、後が甘くなるようにしたいです!
Posted by ぼたん at 2017年07月21日 00:18
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