2017年07月21日

小話「駄目な男」






部屋に帰るとマサヤがいた。
薄暗いリビングで、お酒を飲んでいた。

「……ただいま」

と声を掛けても返事は無い。
俺は別に気にもしないで、風呂に入ろうと洗面所に向かった。





「……どうだ?……吉村は良かったか?」
「………っ」

鏡に向かって服を脱いでいたら、突然、後ろからマサヤが抱き付いてきた。
首筋に顔を寄せ、手は、シャツのボタンを外そうとしていた俺の手に、重ねられる。
鏡に映るマサヤは髪の毛もボサボサ、目が据わり、息は酒臭い。
ただの酔っ払いで、自分の指示で吉村さんに抱かれてきた俺に、絡む。


「どうせまた、みっともなく喘いで来たんだろう?……ふふ」
「……マサヤ、……飲み過ぎ?」
「お前は吉村の精液まみれだな。…臭い」

言いながら手を、俺の胸に這わせる。
指の腹で乳首を撫ぜ、摘まんで、捏ね回し……爪を立てる。


「…イタ。……痛い。……マサヤ、……意地悪。
吉村さんは、優しかったよ?
気持良くて、俺、寝ちゃいそうだったもん……」
「馬鹿か、お前…」



抱き締める腕の力が強くなる。
後ろに、マサヤの股間が当たって、ドキリとする。
鏡越しに、鋭い視線で射貫かれる。


「寝るほど退屈なセックスで、お前が満足するのかよ」


マサヤは、俺の耳たぶに噛みつきながらそう言って、笑った。






posted by 白黒ぼたん at 22:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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