2017年09月03日

激情






突然目の前に現れた男に黒川は驚き、それ以上に、イツキも驚く。
自分と黒川の間に立ち塞がる梶原を押し退けようとするも。梶原は頑として動かない。


「……なんで、……梶原?……」


そう尋ねるイツキの声も、梶原には届いていないようで。
ただ強い意志で、黒川に向かい合うだけだった。




「……イツキに……、イツキに…酷い事するなよ。……これ以上、……イツキに…」
「…はぁ?………イツキ、何だ、こいつは?」


黒川は、目の前の男がイツキのオトモダチだという事は解っていた。
けれど何故それが、今ここに現れたのか、その理由が解らない。

捕まえて締上げて、無礼な侵入者に理由を問いただす。
……そうなる事を恐れて、イツキが身を乗り出す。


「……違う、マサヤ。……なんか、……来ちゃっただけで、別に…、何も…」
「イツキっ なんでこいつの言いなりなんだよ。 お前、嫌なんだろう? 嫌な事、あるんだろう!?」
「違う、梶原。…関係ないから…、違うから…、いいから…、帰って!」
「……違くないよ!………黒川さん…ッ」





梶原は自分を心配してここまで来て、見かねて、口を出してしまったのだろう。
気持は解るし、少しは、嬉しいのだけど……そんな同情が、こと、この男の前では何の役にも立たない事は知っている。

最悪の状況は目に見えている。
イツキはとにかく梶原を追い返そうとするが、梶原の、無駄に熱い激情は止まらなかった。




「…俺、知ってるよ!…あんたがイツキに、エンコーやら売春やらさせてるって。
イツキ、本当は、嫌なんだよ。そんなこと、考えなくたって解るだろ!
どうしたって、オカシイだろ! もう、止めてやれよ!  もう酷いこと、すんなよ!!」







無駄に熱い…



posted by 白黒ぼたん at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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