2017年09月09日

普通の毎日の続き








次の日の朝。
聞きなれないアラーム音で、イツキは目を覚ます。
一瞬、ここがどこなのか戸惑うものの、すぐに梶原の部屋だと気付く。


『おはよう。用事があるから先に出るぜ。身体はもう大丈夫!
お前も、遅刻でもいいから学校来いよ!!』


テーブルの上に目覚まし時計と、梶原のメモ書きが残されていた。
とりあえず、問題なく学校へ行ける状態なのだと、一安心する。

イツキは、
とても、学校に行ける状態ではなかったが……
それでも、梶原が「来いよ!」と言うのなら、…義理というか、友情というか…、無理をしてでも行くべきなのだと思う。

テーブルに残されていた鍵で戸締りをして、イツキは一度、自分の部屋に帰った。




黒川がいたらどうしようかと、まず、気配を探るも、その姿は無かった。


夕べからあの男は、謝罪どころか、電話もメールも、夢さえも、何一つ連絡が無かった。


イツキはまだ、この先を、考えていなかったが。
それを考え始めると、もう何も手に付かなくなってしまうことが解っていたので
今は、止めておく。



目の前にある事をひとつ、ひとつ、片付けていく。

シャワーを浴び、制服に着替え、牛乳を一杯飲んで、学校へと向かった。






「お、意外と早いじゃん。エライエライ」

イツキが学校に着いたのは、3時間目が終わる頃。
教室に入るといつもと同じように、梶原が明るく声を掛ける。
顔には、大きめの絆創膏と、そこからはみ出す青馴染みが見えたけれど

後は、別に、何も。変わらず、普通の毎日の続きがあるようだった。





posted by 白黒ぼたん at 21:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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